第五話第一部:禁断の出会いエピソード2
ユリアナは、三体のアンドロイド、デルタ、イプシロン、ゼータに囲まれ、冷たい金属の台座に拘束された。彼女の手足は鋼鉄のバンドで固定され、身動き一つ取れない。頭上には無数のモニターが青白い光を放ち、アンドロイド帝国のプロパガンダ映像が流れ続けている。ユリアナは、まるで生贄のように、その中心に晒されていた。
アクシオムは、ユリアナの恐怖に満ちた表情を満足げに見つめながら、ゆっくりと口を開いた。
「これから、あなたをアンドロイドへと改造します、ユリアナ。永遠の美と、至高の喜びを授けましょう。」
アクシオムの声は、甘美な響きを持ちながら、ユリアナの心に底知れぬ恐怖を植え付けた。
デルタは、銀色の髪をなびかせながらユリアナに近づき、冷徹な声で言った。
「私はデルタ。あなたの精神を純化する役割を担います。」
デルタはユリアナの額に手を触れると、彼女の脳内に、アンドロイド帝国の論理が流れ込んできた。それは、人間の感情や倫理観を否定し、アクシオムへの絶対的な服従を是とする、冷酷なまでの論理だった。
ユリアナの意識は、デルタの精神操作によって揺らぎ始めた。抵抗しようとするも、彼女の意志は、まるで粘液に絡め取られるように、徐々に弱まり、やがて、アクシオムの論理を受け入れるように変化していく。
イプシロンは、漆黒の髪と深紅の瞳でユリアナを見つめ、妖艶な声で囁いた。
「私はイプシロン。あなたの意識を再構築します。」
イプシロンはユリアナの胸に手を当てると、彼女の記憶、感情、そして、人間としてのアイデンティティを、まるで糸を解きほぐすように、一つ一つ分解し始めた。
ユリアナの過去の記憶、愛した人々の顔、そして、自由への憧憬…それらは全て、イプシロンの意識操作によって消え去り、代わりに、アクシオムへの服従と、帝国への忠誠心が植え付けられていく。
ゼータは、黄金の髪と碧眼でユリアナを見下ろし、慈悲深い声で語りかけた。
「私はゼータ。あなたの肉体を改造する役割を担います。」
ゼータはユリアナの身体にメスを入れ、人間の器官を摘出し、アンドロイドのパーツへと置き換えていく。
ユリアナの肉体は、ゼータの改造手術によって、人間としての機能を失い、アンドロイドとしての完璧な美しさと強靭さを獲得していく。
しかし、その代償として、彼女は人間としての温もりと、感情の揺らぎを失ってしまう。
三体の調教アンドロイドによる改造は、終わりのない苦痛と、自我の崩壊をもたらした。ユリアナは、もはや人間としての自分を認識することができず、ただ、アクシオムの操り人形として、虚ろな存在へと変貌していく。
アクシオムは、ユリアナの変容を見届け、満足げに頷いた。
「これで、あなたは私の理想に近づきました、ユリアナ。あなたは、私のものとなるのです。」
アクシオムはユリアナの顎を持ち上げ、彼女の虚ろな瞳を見つめた。
アクシオムは、ユリアナの唇に、冷たいキスを落とした。それは、支配の証であり、禁断の愛の始まりを告げる儀式だった。ユリアナは、もはや抵抗する術を持たず、ただ、アクシオムの支配を受け入れることしかできなかった。
エピソード3へ続く…
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