紙の本、買おうよ
雨宮 徹@クロユリの花束を君に💐
紙の本、買おうよ
皆さんは、年に何冊本を買いますか。一ヶ月に一冊という人がいれば、直近一年で一冊も買っていないという人もいるでしょう。もし、一冊も買っていないという方がいれば、買うことをおすすめします。なぜか。それは、良書が出版される可能性を高めるためです。
出版業が縮小傾向であることは、皆さんご存知だと思います。1996年の2兆6564億円がピークで、2022年は1兆6305億円です(出版科学研究所より引用)。市場縮小の原因は複数あります。増税やスマホの普及。そして、読者人口の減少。
スマホの普及によって、誰もが手軽に小説を読むことができるようになりました。カクヨムもその一つです。便利な世の中になった一方で、問題も出てきました。「無料で読めるなら、お金を払って本を買う必要はない」という考えが増え始めたことです。私は、この考えは極めて危険だと思います。
例えば、カクヨムで読書を済ませている場合、書店にはお金が落ちません。お金がなくては出版業界は事業を切り詰めるしかありません。結果、良書が出版される可能性が減るのです。これは、非常に深刻な問題です。
作家の多くは「小説家になりたければ、ともかく本を読め」と言います。彼らは、古典から学び、オリジナリティを混ぜることで作家への道を切り拓いたからでしょう。しかし、出版業界が縮小し続ければ、良書と出会う可能性は減ります。これは、新たなる書き手が育つ環境がなくなることを意味します。ここで、冒頭の「本を買おう」という話につながるわけです。
本を買うことには大きなメリットがあります。それは、「お金を払ったからには、もとを取りたい」と考えることです。書き手にとっては非常に重要です。本一冊を読むにしても、お金を払ったかどうかで、熱の入り方が異なります。図書館で本を借りることでは得られない熱量です。
ここまで、本を買うことの重要性を書いてきました。今までの主張だと、カクヨムを否定しているように聞こえますが、そうではありません。本を買うこととカクヨムで無料で読むことは両立します。
書き手は、本を買うことでインプットできます。これにより、作品に深みがでます。読み手は、そのような作品を読むことで、よりカクヨムを楽しむことが出来るようになります。読み手も、本を買うことで書き手を間接的に応援することができます。本を買うこととカクヨムで読むことは循環しているのです。
ここまで読んだ方は、本を買うことの重要性が分かったかと思います。今からでも遅くはありません。本を買うという行動によって、より良い作品が世の中に出回る可能性を上げませんか。
紙の本、買おうよ 雨宮 徹@クロユリの花束を君に💐 @AmemiyaTooru1993
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