社会復帰した話
前に語った新卒カード失敗した後の過去話です。(参考:仕事行きたくない症候群)
新卒就職に失敗した私がしばらく引きこもった後アルバイトから社会復帰を目指したのだが、その時アルバイト先に選んだのはゲームセンターだった。
このゲームセンターでの仕事が今までの自分の在り方をブチ壊してくれるほど無茶苦茶だったので今日はこのゲーセン勤務について語りたいと思う。
私がバイトしていたゲーセンは大手ゲームメーカーが展開するアミューズメント部門で、母体は大きい会社だった。時給は他のゲーセンよりちょっとだけ高かったように思う。昇給もあったしね。年間で50円/時間だったかな。
営業時間は9時から24時。(夏休みは25時まで営業していたことも有り)早番遅番のシフト制。
フリーターだったので早番と遅番が半々ぐらい。
仕事内容は、プライズゲーム(クレーンゲーム)の景品補充やリセット作業。メダルゲームのメダル補充や、メダル詰まりの対応。あとはカードを使って遊ぶゲームのカード補充とか、店内清掃業務、店内放送やイベントの司会等々。とまあ、難しいことはない。
メダルゲームのエラーはわからないことが多くて呼ばれると内心ヒヤヒヤしてたけど、そういう時には周囲に助けてもらえたので、お客様にクレームをつけられることはなかったし、機械を壊すような大問題を引き起こすこともなかった。
私は超絶人見知りだが、愛想がいい方だ。
にこにこしてちゃんと挨拶ができればそれだけで割と周囲は騙されてくれる。
ゲーム好きだったのもプラスポイントだ。
とはいえ、メダルゲームもクレーンゲームもバイトを始めるまでやったことはなかった。
やっていたのは、家庭用ゲームとあと一部の音ゲー。
好きなゲームは違うけど、ゲームが楽しいものって先入観があったから、仕事も楽しんで取り組めた。
そういう要素が合わさって、割と適性はあったんだと分析する。
自分にとっては大変居心地の良いバイト先であった。
でもこの職場、とにかく人が辞める職場だったと思う。
難しいことを要求されるでもなく、普通に働ける職場だったんだけど。
もしかしたら私の知らないところでパワハラやらセクハラやら横行していたのかもしれない。
そして、バイトの皆さんのほとんどが底辺付近に属する人間が多かった。
バックレずに残った面子の5割がパチンカス(パチンコ・パチスロで身を取り崩すカス)で、まあ凄かった。
お金の感覚が常人のそれとは違う。
一日で30万稼いで(……稼ぐ?)翌日はそのお金のすべてをスロットに飲まれて溶かすみたいな。
勝てば焼肉、負ければ断食。
なんていうか、そのころの自分は「何をやってもうまくこなせない」状態で、でも彼らが楽しそうに生きているのを見ていたら、まだ最下層じゃないぞ? と気づくことができた――っていうとメッチャ性格悪いな自分と思うけど、まだまともな方かもしれないな、と自分再評価することができた。
新卒コケた喪女に見下されるパチンカスってヒドイ構図。
そんな吹き溜まりの中で屑の一人として揉まれて、転職を何度か繰り返して結婚して子供産んで今もフルタイムで仕事してるんだからよく頑張ったよって自分で自分を褒めてあげたい。
人生何とかなるよって話でしたとさ。
色々あったけど、このゲーセンバイトはものすごく楽しかった。
人生観はダメな方に変わったけど何があってもたいてい何とかなるもんだなって思えているのもこのバイトの経験があってこそ。
ここで出会った面白い人たちの話は機会があったらまた語りたい。
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