ティアマト線テュレーニア・ステーション
軽便鉄道についての説明会も無事に終わり、関係各機関も了承、いよいよ軽便鉄道ティアマト線の敷設となりました。
カレワラ・オフィスの3人にも辞令が発令されました。
「軽便鉄道の話は聞いているな?」
「聞いております」
「この度、軽便鉄道ティアマト線が敷設されることになった、カレワラ・オフィスに設営を命じる、司令はカレワラ・オフィス先任のロウヒに命じる」
「命令を受領いたします」
「ロウヒ、アイノ、キュッリッキ、貴女たちは散茶女孺(さんちゃにょじゅ)、この機会をとらえ格子昇格を期待している」
ティアマト線はカタカムナ・ステーションから少し行ったところから分岐します。
惑星カタカムに一番近い未加盟知的惑星、名前はテュレーニアと呼ばれている近くのようです。
文明は三級世界ですが、レイルロードの分岐ポイントなので、ホールトを設置、プラネテスのティアマト軽便鉄道線保安司令部を置いたのです。
ただこのテュレーニア・ステーションはレイルロード第三本線の貨物鉄道停車ステーションとされ、ユニバースの管轄となり、ユニバースのコンピューターが管理します。
プラネテスのティアマト軽便鉄道線保安司令部には、このホールト管理コンピューターの移動端末が配属されます。
一応貨物鉄道なので、F編成ステーション・フルタイム施設を物資補給部が設置しています。
F編成とは貨物鉄道と簡易鉄道に設置される規模の物で、レイルロード・ベッド・ウイッチ、レイルロード・オートレストラン、スペース・シャワールーム、無料公衆トイレ&ウイッチトイレがあります。
全て小規模のものです。
ほぼE編成とおなじですが、レイルロード・ベッド・ウイッチが中規模から小規模になっているのです。
物資補給部は、プラネテス管理の軽便鉄道にはステーション・フルタイム施設を設置しない方針のようです。
カレワラ・オフィスの3人がティアマト軽便鉄道線保安司令部に赴任すると、ホールト管理コンピューターの移動端末がやってきました。
「ホールト管理コンピューターです、ティアマト軽便鉄道線保安司令部に配属命令を受け着任いたしました」
ロウヒさんが、
「ご苦労様です、お名前は」
「テュレーニア・ホールト1です」
「ではホルト1と呼んでいいかしら?」
「拝命しました、今後私の移動端末は、ホルト1と呼ばれると記憶いたしました」
「さて、ホルト1、テュレーニア・ステーションの現状をプラネテスに開示できる範囲でよろしいので教えてくれますか?」
「テュレーニア・ステーションはご存じのように、統合ミリタリーヤードを改良したものです、汎用管理コンピューターヤードと陽子崩壊領域設定バリアヤードで構成されています」
「コンテナは結合されていませんが、代わりにコンバットを直接三十隻搭載しています」
「一応、未稼働の小型陸戦ロボット一個分隊十体を搭載、警備用として汎用メイドロボット、トゥイーニー・オートマトンRTA001型が三十体稼働しています」
「ホールトは戦闘用ではありませんが、陽子崩壊領域設定バリアとコンバットは軍用の物で、軽便鉄道線保安司令の命令に従います」
「また軽便鉄道線保安司令部がおかれたホールトには、陽子崩壊領域設定バリアヤードに『バッテリー・トレーラー』と『モニター』がそれぞれ一隻格納することになっており、テュレーニア・ステーションはこれに該当しております」
「ホモサピエンス種族の居住区域はそのままで五十名が定員ですが、基本的には未稼働です、しかしステーション・フルタイム施設はF編成が設置され稼働しています」
「ステーション・フルタイム施設の為に、物資補給部のネーレーイスRTA203型が必要台数配属されています」
「ステーション・フルタイム施設は民間部門となりますので、ユニバースの管轄ではありません、ヴィーナス・ネットワーク管理RCTの傘下の物資補給部の管轄です」
「ただネットワーク・オフィスの責任者ランド・スチュワードは、プラネテスの最高司令官ドゥクスが兼務となっていますので、要望は通し良いかと思われます」
「プラネテス管轄のモニターシリーズの格納区域があり、その編成は軽便鉄道線保安司令部に任せることになっています」
「いまからホルト1がいう、プラネテス管轄のモニターシリーズの編成を討議するつもりだった、その前に『テュレーニア・ステーション』は警備体制に移行しておいてくれ」
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