マックドドッグス
鷹山トシキ
第1話 グラコロ刑事登場!
マクドナルドを根城にした秘密捜査官
ビッグマック ボス
グラコロ 新人刑事
フィッシュ 詐欺師
ピクルス 公安
シェイク 生活安全課
ポテト 捜査3課
ナゲット マル暴
俺の兄貴は代々木警察署の刑事だ。代々木はゼミナールの他に有名なものがある。マクドナルドだ。1号店は銀座三越店なのだが、既に閉店しており、2号店の代々木店は2024年12月現在、営業中だ。
代々木警察署の刑事である俺、グラコロは、今日も仕事が終わると代々木のマクドナルドに足を運ぶ。普段、捜査の疲れを癒すために通っているが、今日はちょっと違った。いつもと同じ場所で、俺は新たな任務を受けることになったのだ。
マクドナルドのテーブルに座っているのは、ビッグマック、俺の上司であり、代々木署でも指折りのベテラン刑事だ。彼が俺に伝えたいことがあるという。
「グラコロ、ちょっと来い」
ビッグマックが、カウンター越しに目線を送る。俺はすぐに立ち上がり、ボスのところに向かう。
「どうしたんですか、ボス?」
「今回のお前の任務は、マクドナルドの内部で起こった一連の怪しい事件を調査することだ。最近、近くでいくつかの不審な出来事があったんだ。どうやらこのマクドナルドの店舗を根城にして、何か大きな裏取引が行われているようだ」
その言葉に、俺の心がざわつく。代々木のマクドナルドがそんな裏の顔を持っているとは思わなかった。だが、ここで何が起きているのかを解明するのが、今の俺の仕事だ。
「よし、早速調査を始めるぞ」
ビッグマック ボスは、ニヤリと笑った。
その時、俺の目の前に現れたのは、フィッシュという男だった。こいつはマクドナルドの常連で、いかにも怪しげな雰囲気を醸し出している。噂では、詐欺師らしい。
「おや、グラコロ刑事か?」フィッシュはにやりと笑う。「君も、この店で何か起きてるって気づいてるんだろ?」
「お前、何か知ってるのか?」
俺は警戒しながら問いかける。
フィッシュは少し黙った後、手に持っていたソフトドリンクを一口飲み、「どうだろうな。でも、君が調査に来たということは、少なくとも何かしらの証拠を掴んでいるんだろう?」と返す。
その言葉を無視し、俺は周囲を見回した。その瞬間、店の入口に立つ人物が目に入る。ピクルスだ。彼は公安のエージェントとして知られており、マクドナルドの店舗にも時折姿を見せることがある。
「ピクルス、何してるんだ?」
俺が声をかけると、彼は冷静に答える。
「俺もこの事件に関与している。最近、ここのスタッフが何かしらの不正行為をしている証拠をつかんだが、裏で何か大きな組織が動いているようだ」
その話を聞いた瞬間、俺はすぐに思い当たることがあった。店舗内の不正行為や裏取引、そしてマクドナルドを利用している組織。全てが一つの大きな犯罪組織に結びついている可能性が高い。
「ピクルス、詳しいことを教えてくれ」
俺は真剣に彼に尋ねた。
「まずは、店内の従業員が警察に協力しているわけではない。それどころか、裏で動いているマフィアが店を支配している可能性が高い」
ピクルスは低い声で話す。
その時、店内の一角に現れたのはシェイクだった。彼は生活安全課に所属しており、普段は比較的おとなしいタイプだが、何かがあるときには頼りになる。
「グラコロ、こっちに来てくれ」
シェイクが手招きする。
「何だ?」
俺は急いでシェイクのところに向かう。
「店のバックルームに怪しい人物が出入りしているのを確認した。多分、重要な証拠が隠されているはずだ」
シェイクは冷静に話す。
俺たちはすぐにバックルームに向かう。扉を開けると、そこにはポテトとナゲットが待機していた。ポテトは捜査3課のエージェントで、ナゲットはマル暴の担当だ。二人とも顔を合わせるのは久しぶりだが、共に一緒に仕事をするのは初めてだ。
「どうだ、進展は?」ポテトが尋ねる。
「まだだが、証拠が近いはずだ」
俺はそう答える。
「何か感じるものがある」
ナゲットがつぶやいた。彼の鋭い感覚は、普段から信頼されている。
その瞬間、バックルームの奥から声が聞こえた。「お前ら、もう少し待ってくれよ」
誰かが待機しているようだ。誰かの影が、薄暗いバックルームにひそんでいる。
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