第16話 希望の火花

 ニュードーンが反撃を開始する中、ハルカとエリックの周囲は緊張感に包まれていた。送信されたデータは徐々に広まりつつあったが、それに伴ってニュードーン側の圧力も増している。


「ニュードーンは既に動き出している。メディアを使ってデータはフェイクだと宣伝しているようだ。」


 エリックが通信機のスクリーンを指差しながら言う。そこにはニュードーンのスポークスマンが、送信された機密情報を否定する声明を出している映像が映し出されていた。


「でも、私たちは真実を持っている。それを信じる人々もいる。」


 ハルカは拳を握りしめながら反論した。彼女の言葉には確固たる信念があった。


「それでも、これだけでは足りない。次の一手が必要だ。」


 エリックの冷静な声が、二人の戦いの現実を突きつけた。


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 その夜、彼らは次の計画を立てた。それは、ニュードーンが抱えるさらに深い闇を暴露するための新たなデータを入手することだった。そのデータは、ニュードーンの幹部が利用する隠し施設に保管されていると噂されていた。


「この施設に侵入するのは危険だ。でも、成功すればニュードーンに致命的な一撃を与えられる。」


 エリックがスクリーンに映し出された施設の設計図を指しながら説明する。ハルカはその詳細に目を凝らしながら、自分の心を決めた。


「行きます。これをやるしかない。」


 彼女の決意に、エリックは一瞬驚いた表情を見せたが、すぐに頷いた。


「ならば準備をしよう。俺たちがやるべきことは一つだけだ。」


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 翌日、ハルカとエリックは施設の近くまで移動した。施設は廃棄された工場地帯に偽装されており、外観からはその重要性をうかがい知ることはできない。


「警備が思った以上に厳重だな。」


 エリックが双眼鏡で施設を観察しながら呟いた。警備員が定期的に巡回し、センサーやカメラが敷地全体を監視している。


「どうやって中に入るんですか?」


 ハルカの問いに、エリックは小さな装置を取り出して見せた。


「これはEMP発生装置だ。一時的にセンサーを無効化できる。だが、使えるのは一度きりだ。」


「じゃあ、そのタイミングがすべてですね。」


 ハルカは緊張しながらも、その装置に希望を託した。


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 夜が訪れると同時に、二人は行動を開始した。エリックがEMP装置を作動させると、施設周囲のセンサーが一瞬で停止した。


「今だ!」


 二人は暗闇に紛れて施設内に侵入した。内部は無機質な金属の壁で構成されており、厳重な警備が敷かれていることを示していた。


「ここがデータ保管室の入り口だ。」


 エリックが指差した先には、頑丈な電子ロックが取り付けられた扉があった。ハルカは小型の端末を取り出し、ロック解除のプログラムを起動した。


「頼む…早く開いて。」


 緊張の中、端末の画面に「解除成功」の文字が表示された。扉が静かに開き、二人は保管室に足を踏み入れた。


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 保管室の中には、ニュードーンの計画に関する膨大なデータが保存されていた。ハルカは手際よくデータをコピーし、エリックが周囲を警戒する。


「これで終わりだ。早く出よう。」


 エリックが出口に向かおうとしたその時、施設内に警報が鳴り響いた。


「見つかった!」


 二人は急いで保管室を出ると、廊下の向こうから武装した警備員が迫ってくるのが見えた。


「こっちだ!」


 エリックが別のルートを指示し、二人は全力で逃走した。施設の外に出ると、再びEMP装置を使い追手を振り切ることに成功した。


「これでひとまず安全だ。」


 エリックが息を切らしながら言うと、ハルカは胸をなでおろした。しかし、彼女の心には新たな決意が芽生えていた。


「これで終わりじゃない。このデータを使って、もっと多くの人々に真実を届ける。」


 ハルカの言葉に、エリックも力強く頷いた。


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 その夜、二人は新たな隠れ家に身を寄せ、データの解析と拡散の準備を進めた。ニュードーンの影響力が強大であるほど、彼らの戦いは困難を極める。しかし、ハルカの心には確かな希望の火花が灯っていた。


「私たちが選んだこの道が、必ず未来を変える。」


 そう信じながら、彼女は新たな挑戦に立ち向かう決意を新たにした。

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