最強の貴族それでも婚約者には弱弱です
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第1話 転生
僕は前世の記憶を思い出した。
ラノベが好きな普通の大学生、そして交通事故にあい死んだ。
前世ではいじめにもあった、ADHDという発達障害を持っており仲の良かった友達に打ち明けたところ「気持ち悪い」「触んな」と言われそれでも仲良くしてくれる子はいたが自分から関わるのを避けるようになった。
心の中でバカにされてるんじゃないか、また気持ちがられると思うと怖く友達を作るのをやめてラノベの世界に没頭した。そこの世界では現実とは違った世界がありそれに感動したのだ。
そして現在僕はアデル・フローレンスとして転生したようだ
フローレンス家は公爵家であり子供は兄がおり次男として転生した。
そして思ったことは好きに生きよう。地球とは違う世界、ファンタジーの世界では力と権力が全て。そんな世界観が多かった。つまり権力としては王族の次に高い。ならばあとは力を手に入れるのみ。
力と権力があれば怯えるものなどないのだから。
そして記憶を思い出した今は10歳の魔法適正の鑑定の時に思い出し、一気に情報が入ったことによりその場で気絶し自室のベットに寝ていた。俺以外はおらず1人だけの部屋。
それもそのはず、両親は俺のことなど興味がなく跡継ぎの兄にのみ愛情を注ぎ俺は兄の予備として生まれた。4つ上の14歳の兄は学園に入学しており次席での合格だ。同い年の王子が首席。権力が絡んでそうな結果だが兄は固有魔法を持っている。属性は雷。普通はそう簡単に教えないのだが兄は俺に自慢するために教えてきた。
両親は俺の固有魔法を知らない、固有魔法は希少であり普通は炎、水、風、土のどれかがほとんど。適正の無いものもいるがほとんどのものがこの適性を得る。
そして俺の固有魔法は「鉱物」全ての鉱物、鉱石を魔力で生み出し武器や防具を作ることができ、鉱物を合わせ新たな鉱石を作り出すことが出来る。作り出したものは消すことも武器としてつくりだすことも出来る。何故か固有魔法を得ると使い方もある程度分かる。
この魔法は使える。だがその性能を全て生かすのならば近接戦闘も出来なければ、いや圧倒的な技術がいる。
貴族は剣を持たない。なぜなら貴族のほとんどは魔法の適性を持っている。剣は持たざるものの使うものだと認識しているのだ。
そんなことは俺には関係ない。
剣を教えてくれる人を探さなければ。幸い俺がいるのはフローレンスの別荘という名の予備を保管するためだけの家。
両親は王都におりここで暮らすのは俺と一人のメイドと執事のみ。何をするのも勝手でありここは辺境なので魔物も王都に比べると多く強い人も多いだろう。
予備をなぜ辺境で保管するのか疑問だがどうでもいい。
「セバスに剣を指南してくれる人を探して貰わなければ」
早速自室を出てセバスを探す
ちなみに俺の容姿は120cm、同年代と比べるとかなり小さいと思う。髪は綺麗な紫黒色でアメジスト色の瞳。色白で女顔、まだ思春期になっていないので今後は髭が似合うお顔になりたいものだ。
セバスはすぐに見つけることができた。この屋敷の唯一の執事
「セバス」
「坊っちゃまお目覚めになったのですね。体調は大丈夫ですか?」
このセバスと言う男は俺にとって数少ない優しく信頼できる人だ。
「問題ない。それよりも頼みがある」
喋り方も特に問題ない。10歳までの記憶と定着している口調で喋るのみ
「なんでしょうか?」
俺が頼み事をするのが珍しいのか少しびっくりしたような表情をする
「剣を覚えたい。指南役を探して欲しい」
「剣でございますか?坊っちゃまが?なぜ?」
貴族は剣を持たない。セバスは心底不思議な顔をする
「俺の固有魔法を生かすため。それと近接では戦えないなど話にならない」
セバスにならバレても大丈夫だろう。どの道学園に入れば魔法を使う機会も増える。必ずバレる。両親が知れば兄の駒として育てようとするだろう。兄は俺を痛めつけることが予想できる。ならば圧倒的な力で手を出させなければいい
「そうでございますか。固有魔法を。おめでとうございます。それならば僭越ながらこのセバスめがお教えします」
「セバスがか?」
「これでも剣の心得は持っておりますゆえ」
初めて知る事実。
どの程度の腕なのか分からないが取っ掛りとしてはありか、
「そうか、なら今から頼む」
「かしこまりました。準備してまいりますので坊っちゃまも服をお着替えした後、庭に参りましょう」
「わかった」
俺は頷き、服を着替えるために自室に戻る
さて、この身体の能力はどの程度のものだろうか、剣を使えなければ話にならないからな
自分の身体の身体能力を確かめるために、前世ではなかった剣を覚えるためにワクワクしながら着替えを済ませ庭に出る。
メイドは一人のみで屋敷の掃除があるので基本的に俺の傍にはいない
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