おとぎ話

星るるめ

おとぎ話

時間がただ溶けてゆく


星の運命に振り回されているの


向こうへは行けない疎外感


ああ またこのカンカク


同じ姿かたちをしてるのに


同じ人間じゃないみたいな


全く別の生き物みたいなさ


全部吐き出して流して


暗闇を雑に閉じ込めたら


排水溝の奥から


いいや心の小さな穴から


今日も嗚咽が聞こえてきて


再び絶望でびしゃびしゃ


君と僕じゃ世界なんか救えないって


まさかそんなこと


期待も希望もしていないし


だからだよせめて


使い捨てのおとぎ話になれたら


一瞬の幻想 その冷えた手足と心を


ほんの少しの間あたためるくらいの


都合良い、でも無意味じゃない


そんなおとぎ話になれたらって

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おとぎ話 星るるめ @meru0369ymyr

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