僕の勇者パーティーは結構終わっている

@mayonnaise10

第1話プロローグ

地面が揺れる轟音

魔王城から響き渡る破砕音

そんな中俺たち勇者パーティーは魔王と対峙していた………わけでもなく、近くの森で森から魔王城が崩れていくのを見守っていた。


「はぁ、、、」


「あっくんクッキーいらないの?全部食べちゃうよ?」


僕の隣でクッキーを美味しそうに貪っているのは勇者であるリズ

……そう、勇者なのである。

だと言うのにこいつはこんな所で何をやっているのだろうか…もう箱の中空だし…


「もうちょっと膝下げて、寝にくい」


絶賛人の膝で惰眠を貪ろうとしながら寝巻き姿でそう言ってくるのは、聖女であるアリア

…………お恥ずかしながら聖女である

こいつはせめて着替えてきて緊張感というものを持って欲しい。何でこんなにマイペースなんだ…あと膝じゃなくて枕で寝ろよ…


「早く引いてよ、キミが引いてくれないとゲーム進まないじゃん、それとも負けるのがこわいのかなぁ!」


僕の前でトランプの順番を催促しているのは、

魔王の娘であるヨル

……………意味が分からないが魔王の娘である

自分の親が絶賛ピンチだというのに

トランプに夢中になってて良いのだろうか…

あと今煽ったこと忘れないからな、後で大富豪で泣かせてやる


そしてそのヨルの前でトランプを持ちながら

ため息を吐く賢者のアルである僕

そう言っている自分も遊んでいるではないかと思うかもしれないが、こうでもしないとやってられない。

以上4人(1人魔王陣営)が俺の(正確にはリズの)

勇者パーティーである。


天を仰ぎながら呟いた…


「どうしてこうなった…」







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