第12話

………………。


「…だいたいハードルが私には高いのよっ!だって、ほらっ!!」


私は隣の背の高いまさちゃんと足の長さを比較してみる。


「ね?こんなに違う!…のに、ハードルの高さ、みーんなおんなじって……酷くない?」


私はタイムが1番遅かったので、物品の片付けをする事になり、まさちゃんも手伝ってくれている所だ。


「うーん、確かに短いね、すず!」


うっ、まさちゃんの正直者!!


「そっ…そうでしょ?そう思うでしょ?……そうだ!!コレが低くなれば!!えいっ!!!」


バキッ


「ひょえぇぇぇ~!」


「わっ!すず、おばかっ!シッ!!」



「高宮~!あんたは片付けも静かに出来ないの~!!」


帰ろうとしていた先生がこちらへ向かって来る。


ま、まずいっっ!


えー、えっとー……


「あっ?あれ?こ、ここ、こんな所に見事に真っ二つに割れたハードルが?」


「………………」


無言で両腰に手を当て仁王立ちしている先生。


………た、耐えられないっっ

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