シカト
東京卑弥呼
第1話 悪について
悪について考えたことはあるか?
悪はどのようにして生まれるのだろう?
悪の始まりは?
そもそも悪は初めから悪ではなかったのではないだろうか?
初めはただのわがままやいたずら、悪ふざけに過ぎないのかもしれない。
そのわがままや悪ふざけが常態化していくことに対して、真に受けることなければ、気にすることもなくなかったのかもしれない。
ほんと取るに足らない微細な綻び……。
しかし、綻びとは常に小さいものだ。
綻びがあったとしてもどこか見過ごし、気にも留めなかったのかもしれない。
そう、悪も初めは綻びのように小さなものだったのかもしれない。それを悪というにはあまりにも大袈裟過ぎるものだったのかもしれない。
しかし、その油断が小さな悪を育てる土壌となり、気が付いたときにはわがままは悪へと変わり、その悪が次第に力を持ち、蔓延るようになり、やがて悪に従属するようになってしまうのかもしれない。
悪が、まだ悪と呼ぶには大袈裟過ぎると思ったときに、その悪とも呼べぬ小さな芽を毅然とした態度で真っ向から立ち向かい、その芽を摘んでおけば、悪に育つことはなかったのかもしれない……。
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