何者にもなれなかった私が何かになるために異世界で奮闘する話

藍無

第1話 何者にもなれなかった前世

何も、できなかった。

私は、人ひとりも救えなかった。

救おうというこの気持ちが傲慢であることにさえ気が付けなかった。

自分一人では。

一人では、何もできなかった。

誰かの犠牲の上に成り立っている幸せをかみしめていたら、一人でできることは何もなくなっていた。

すべてが中途半端だった。

嫌だ。

このまま、なにも残さず死にたくない。

何か、生きた証が欲しい。

そう思って、私はパソコンを開いた。

これからつづりだす物語は、私が『視てきた』ものがたり。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

何者にもなれなかった私が何かになるために異世界で奮闘する話 藍無 @270

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ