第7話 宇宙船の中で

(なぎさ)

ううっ……


(アンドロイド)

お目覚めになりましたか?マスター。


(なぎさ)

こ、ここは?


(アンドロイド)

ここは、宇宙船グリモワールキットの船内です。

私はこの船のメインユニット体、グレアハム・キャットと言います。

以後よろしくお願いします。


(なぎさ)

は、はあ……


(グレアハム・キャット)

マスターのお名前は。


(なぎさ)

えっ?なぎさ、だけど?


(グレアハム・キャット)

で。


(なぎさ)

で?


(グレアハム・キャット)

   家名は。


(なぎさ)

さぁ?

てか、せっかくの異世界だ、名前は変えたい。


(グレアハム・キャット)

分かりました。

では、ナギサ・エトワールにしましょう。


(なぎさ)

ナギサ・エトワール?


(グレアハム・キャット)

この船の名前は宇宙船グリモワールキット

グリモワールとくれば、エトワールでしょ。


(なぎさ)

そ、そうなん?なんで?


(グレアハム・キャット)

私がそう決めたからです。



ガン!

なぎさは床で頭を打った。


(なぎさ)

意味分かんねぇ〜!!


(グレアハム・キャット)

意味なんてどうでも良いです。勢いです。語呂合わせです。


(なぎさ)

ハイハイ、ナギサ・エトワールね、よろしく。

えっ?よろしく??


(グレアハム・キャット)

はい、貴方はこの宇宙船グリモワールキットの所有者に登録されました。

私は補佐をするメインユニット体、グレアハム・キャットです。


(ナギサ・エトワール)

登録されました??いつ??


(グレアハム・キャット)

先程です。

私が押し倒して登録しました。


(ナギサ・エトワール)

は?なんで?


(グレアハム・キャット)

宇宙船を動かすには、マスターが必要です。

だからです。


(ナギサ・エトワール)

だから、なんでボク?


(グレアハム・キャット)

近くに居たから。


(ナギサ・エトワール)

誰でもいいんかい!


(グレアハム・キャット)

ぶっちゃけ、そうです。


(ナギサ・エトワール)

否定しろよ!(涙目)


(グレアハム・キャット)

なんでです。

宇宙船なんて、白金貨800万枚は出さないと買えないんですよ。

それが今、タダで手に入ったんですよ。

もっと喜んで良いと思いますけど。


(ナギサ・エトワール)

逆ギレ?!

で、ほんとのところは?


(グレアハム・キャット)

放置10年で機能停止して廃艦です。


(ナギサ・エトワール)

なら大丈夫やん。


(グレアハム・キャット)

私はもう9年11ヶ月放置です。

今月が終われば廃艦です。


(ナギサ・エトワール)

そう、じゃあ頑張って。

良い人がマスターになると良いね。


(グレアハム・キャット)

マスター登録を外す方法は、持ち主の死亡です。


(ナギサ・エトワール)

またまたぁ〜、なら、売買できないやん。


(グレアハム・キャット)

ギクッ!


(ナギサ・エトワール)

ほらな(笑)


(グレアハム・キャット)

そう言われると思いましたから、中出ししました。

それはもう、これでもか!というぐらいに。


(ナギサ・エトワール)

だよな、お腹裂けるかと思うぐらい。


(グレアハム・キャット)

これにより、私の成分の一部を貴方の身体が取り込みました。

私も飲みましたよね、なので、私も同じです。


(ナギサ・エトワール)

だから?


(グレアハム・キャット)

相手の成分を取り込んだという事は、相手と一体化しました。

なので、一体化した場合、解除したいならば、死亡するしかないです。


(ナギサ・エトワール)

ってことは、アンタを壊しても解除出来るんだ(ニヤリ)


(グレアハム・キャット)

いえ、私の場合、マスターを識別する為、マスターの体液を摂取し、登録する必要があります。

思わず焦って取り過ぎたので、綺麗に洗浄しました。

アンドロイドだから成せる技です。


(ナギサ・エトワール)

反則!!


(グレアハム・キャット)

なので、これからよろしくね、ナギサ・エトワール。


(ナギサ・エトワール)

はい……

で、グレアハム・キャットって言いにくいんだけど。


(グレアハム・キャット)

なら、宇宙船グリモワールキット、メインユニット体、グレアハム・キャット

と呼んでください。


(ナギサ・エトワール)

ほぉ〜(ゴミを見る目)


(グレアハム・キャット)

嘘です。グレア、もしくはキャットとお呼びください。


(ナギサ・エトワール)

なるほど、犬ね(笑)


(グレアハム・キャット)

誰が犬ですか!てか、キャットなら猫でしょ!わからせSEXって知ってます?


(なぎさ)

さぁな(笑)


(グレアハム・キャット)

ほぅ。一度、"わからせる"必要がありますね。


(ナギサ・エトワール)

そうはさ……えっ?



いきなり、なぎさの身体が拘束された。


(グレアハム・キャット)

私はこの船のメインユニット、こんな事ぐらい、簡単なことです。


(ナギサ・エトワール)

嘘です、ごめんなさい。


(グレアハム・キャット)

遅いです。

もう、起動しました。


(なぎさ)

えっ?あっ♡はあぁぁぁ〜っ♡



3時間後。


(なぎさ)

あ”っ♡あ"っ♡あ”っ♡あ”っ♡がっ♡がっ♡がっ♡がっ♡ひゅぅ♡ひゅぅ♡ひゅぅ♡ひゅぅ♡


(グレアハム・キャット)

これでよく分かりましたね。



そうです、人ではありません、機械です。

疲れることはありません、休憩なんてありません。

容赦もありません。ひたすら動き続けます。

それだけにイキだすと、止まりません。

ぶっ続けで強制絶頂です。

なぎさはヨダレを垂らし、涙も流しながら、痙攣して白目を剥いて失神していた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る