第3話 人が近くに居る昼休み
俺は、今日も今日とて、誰もいない校舎裏で一人寂しく、コンビニ飯を食っていた。
今日は、コンビニおにぎりではなく、コンビニ弁当。しかも「ファミまーる」だ。
そう、何を隠そう「ファミまーる」はファミマの独自ブランド。
まあ、あれとはちょっと違うが。
ちなみにファミマは素晴らしい企業なので「セブン」みたく、底上げは行ってない。
コンビニ飯にも人の温かさは宿ってると思うんだよ。
後は、学校の自動販売機。
だから、こんな
俺は今日もBoss缶コーヒーのWを飲んでいる。
美味いんだなあ。これが。
まあ、うまく言語化はできないけどな。
「ジーー」
なーんか。視線を感じる。
まじかよ。
なんかデジャブだな。
もうわかってる。
「おい。沙奈。なんのようだ」
「ーーっ!なんでわかったの!」
「いや、わかるだろ。バレバレだぞ」
「えっ!嘘っ!」
「逆に、気づいてないとでも思ったのか?無理があるだろ。さすがに。何しに来たんだよ……」
「あ、あんたがどうしてもっていうのなら、一緒にご飯食べてあげなくもないけど」
はあ?何言いに来たんだ?
どういうこと?
「いや、別に願ってすらないんだけど……」
俺がそう言うと、沙奈はなぜかしょんぼりする。
なんでだよ。俺が悪いのか?
いや、違うよな。
え?なに?答えを間違えたのか?
「……別に願ってはないけど、俺と一緒に飯食うんだったら別にいいよ」
これで合ってるか?
さすがにお願いはできないけど……。
すると、沙奈はぱあっと。顔を輝かせる。
どうやら、これで正解らしい。
良かった。
……なんで俺は沙奈のことで一喜一憂してるんだ?
まあいいか。
「んっ」
沙奈が俺の隣に座ってくる。
……なんか気恥ずかしいな。
沙奈が弁当を取り出す。
あー。出来合いじゃなくて手作りか?
誰が作ったのだろうか。
いや、それにしてもその弁当箱。
ピンクすぎやしませんかね。真っピンクじゃないですか。
なに?最近の流行りwトレンドwはそんなんなんですか?え?
「……なに?」
「あっ、いや、なんでも……」
あまりに弁当箱を凝視していたせいか、話しかけられた。
にしても、本当に思い知らされるなあ。
自分の会話能力のなさに。
もっと何か会話できないのか?がんばれ俺。
「な、なあ」
「……?なに?」
う、うーん。
この上なく最悪な滑りだし。
「い、いや?……なんでお前と一緒に飯食ってんのかなー。って」
「……ど、どういうこと?」
「ど、そういうことって……え?なんでお前がわざわざ、こんな人のいない校舎裏にきてまで、俺と一緒に飯食ってるのかな……って」
「あー。そういう……」
……………………………………
いや、沈黙?
なんで?どうして?
いや、俺の質問の意図わかったんだよね?
なんで答えてくれないの?
「いや、え?なんでかって聞いてるんだけど……」
「え、えっ?えーっと。まあ、気分?かな?」
なんで疑問形なんだよ。
お前が勝手に横に座って飯食ってるだけでは?
なんだよ、もー。
調子狂うなあ。なんかだいぶ性格悪いって、盗み聞きして聞いてたけど、そんなことないんじゃないか?
「いや、気分ってどういうこと……」
「うっさいわね!気分は気分なの!……ごちそうさまでした!」
そういうと、沙奈は足早に去っていった。
……なんだったんだ?いったい。
……なんか、いつもと違う昼休みだな。
そんなことを思いながら、スマホを取り出すとまあまあいい時間。
……俺もそろそろ教室に戻るかあ……。
俺もベンチから腰を上げ、教室へと向かった。
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