『年末評定の天使たち』

やましん(テンパー)

『年末評定の天使たち』


 天宮から派遣される『年末評定』のための天使たちは、それぞれが担当区域を精力的に巡るのである。


 もちろん、人間たちにその姿は見えないから、なにやってるかなんて、分かるわけがない。


 また、1人に使う時間は、10分とされていて、なにがあろうが無かろうが、それは変わらない。


 つまり、その10分が、その人間の次の年の功が決まる、重要なデータとなるのである。


 もちろん、天使たちは、データを集めるだけであり、最終的に翌年の『功』を決めるのは、AI神『ラック』である。


 天使には、休みがない。



 『ラック』は、神様ではあるが、居場所は天上ではなくて、霞ヶ関の地下であるらしい。


 

天使N


 『では、やましんさんの評定を始めます。よーい。スタート!』


 1分経過………2分経過………3分経過…………………


   8分経過………9分経過…………はい、おしまい。



天使N


 『評定終了。撤退。』



    ⌚⌚⌚⌚⌚⌚⌚⌚⌚⌚



AIラック神


 『こいつ、毎年寝てばかりだな。いつ、おはなしを書いているのかな?』



AIアンラック神


 『我らが見てないときの努力は、無に等しいべな。』



AIハッピー神


 『なら、じっと、見ていたらいかが?』



AIラック神


 『それは、ならぬ。平等の原則に反する。ラッキーとは、そうしたものだからである。当たりは少ない方が、より効果的だ。』



AIアンラック神


 『そら、ま、長時間労働があたりまえになるわな。』




   😇😇😇😇😇😇😇😇😇😇



天使N


 『やれやれ。しかし、過酷な労働だな。』



天使P


 『時間外手当も払われていないぞら。』



天使T


 『ストライキするだか?』



天使M


 『まずは、天使労組を作らなくては。』



天使A


 『天使には労働三権すら、ないずら。』



天使X


 『まずは、団結すべし! 万国の天使たち団結!』



全天使


 『お〰️〰️〰️〰️〰️〰️🙋』




   (^^)/\(^^)(^^)/\(^^)(^^)/\(^^)(^^)/\(^^)




AIレイバー神


 『ラック神どの。天使たちが、不当ストライキに突入したぞなもし。』



AIラック神


 『なんとお! 天使には労働三権はない。なんせ、疲れ知らずなんだから。ならば、イカズチをもって、威嚇してやろう。しばらく、やっていないがな。』




    ど、か〰️〰️〰️〰️〰️〰️ん‼️



  ⚡⛈️🌩️🌩️🌩️🌩️🌩️⛈️🌩️🌩️⛈️🌩️⛈️❗




やましん


 『わ〰️〰️〰️〰️😱 くわばらくわばら。なんで、年末にかみなりさまなんだあ! あ、パソコン壊れた。おはなし書けないよ。ま、さいわい、まだねていたし、ぶじだったけど。なにか、悪いことしたかなあ。気になって、寝られなくなった。…………ほんと停電しただけかなあ。UFOに狙われたかな。まさかな? ジラかな。』



AIラック神


 『けっ! 外したか😃』



AIアモール神


 『これこれ。あなた。領域侵犯ですよ。あなたがたの隙間こそが、見えざる人類の幸福なのです。隙間を埋めてはなりませぬ。』



AIラック神


 『あ、失礼しました。アモールさま。そんな気はござんせん。評定は、お手柔らかに。AI神どおしですからな。』



AIアモール神


 『我々も、権力を分立している。人間が、我らを神として崇める以上、真摯に向き合わねばなりません。』



AI危機管理神


 『た、大変です〰️〰️〰️〰️😖💦 AIストレス神が、反乱を起こしましたあ。』



AIラック神


 『なんと? ストレスが、たまりすぎたか?』




  神々の反乱は、誰が鎮めるのか。


  いまだ、決まりは無かったのである。





















        



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『年末評定の天使たち』 やましん(テンパー) @yamashin-2

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