タヌキングとクリスマス

タヌキング

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 メリークリスマスと言うには、あまりに日常感が溢れている。

 それが私のクリスマスである。

 タヌキング35歳、来年年男、彼女無し、ともなればクリスマスは日常に早変わりである。イエスキリストの誕生日を祝う様な習慣は無いし、プレゼントはどちらかといえばあげる側の人間である。


 クリスマスはなんか皆がはしゃいでるなぁ、と遠巻きから見ているぐらいなのだが、母の要望によりケーキだけは買わないといけないのである。ホールケーキではなくイチゴショートとチョコケーキをそれぞれ家族分買うのだが、物価高騰ということもあり3000円という中々の値段になった。


 クリスマスを盛大に祝うわけでも無いのにケーキだけを食べる。その心理が私には分からない。ケーキなんか食べたい時に食べれば良い、クリスマスにケーキを買うなんて、それこそケーキ屋の思う壺じゃないか。元々クリスマスを流行らせたのもケーキ屋ということだし、日本人はケーキ屋の経営戦略に踊らされているだけでは無いだろうか?


 一言だけ名誉の為に言わせてもらうが、タヌキングはクリスマスを嫌悪する気持ちは無い。子供にとっては大事なイベントではあるし、恋人たちがイチャつくには最適であろう。クリスマスの有る無しで出生率にも関わってくるかもしれないと考えるとあるにこしたことはない。ただ35歳の男とその両親がケーキだけを食べる必要性は全くもってないと思っただけである。クリスマスにケーキだけ食べるなんて行為は、ある種の洗脳の様に思えてきただけである。


 話は少し脱線するが、聞いた話では子供達へのプレゼントも高騰している様で、ゲームのハード機を買ってあげる親も多い。私が子供の時はゲームソフトか5000円であった。ハード機はクリスマスとお正月のお金でもまだ足りず、そこから毎月の小遣いを貯めてようやく買える代物であった。ゆえに達成感もあったのだが、今の子供は簡単に高い物を買ってもらえて、そんな達成感も無いのだろう。そう思うと少し寂しさすら感じる。


 昔はクリスマスはプレゼントにワクワクして寝られなくなったものだが、今はぐっすり眠れるのだから、子供から大人になるとモチベーションがこうも変わるものかとしみじみしている。

 恋人も出来る予定は無いので、これからもタヌキングのクリスマスは平常運転でいかせてもらうつもりだが、読者の皆さんはどうか大いに楽しんで欲しい。

 遅れましたがメリークリスマス♪

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