創世神×吸血鬼の最強四つ子、魔法学園で正体を隠して無双します!

月影 零

第一話 『聖煌魔法高等学園』

今日は創世神と吸血鬼のハーフとして生まれた四つ子がレガリア王国で1番と言われるほどの魔法学校である聖煌魔法高等学園に入学する日だ。


「ラインお兄ちゃん、今日友達できるかな?」


「さあな。でも自己紹介で創世神と吸血鬼のハーフだって言うなよ。吸血鬼なんて全員が全員に好かれてる訳じゃないから」


約300年前、四人の吸血鬼が多くの国を壊滅させた事件が起こった。彼らは人間や他の種族と良い関係を築いていた吸血鬼の王族の家系、ファルレフィア家に反乱を起こすために事件を起こした。しかしその時の当主と剣聖、魔導師、騎士団によって殺された。


事件を起こした吸血鬼のせいで吸血鬼は酷い差別を受けたが、ファルレフィア家の当主により差別はかなり減った。しかしそれでも吸血鬼という存在を嫌っているものもいる為ラインたちは安易に他人に吸血鬼だと明かさない。


「ちょっとみんな急いで!時間ないよ!!」

セツナが叫びラインたちは急いで学園に向かう。

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入学式が終わり生徒はそれぞれのクラスの担任について行く。


「俺たち同じ組だったな」


「本当に久しぶりだよね。全員が一緒になれたの」

長男のラインと次男のアレス、長女のセツナと次女で末っ子のレンゲは全員が赤毛と緋色の瞳を持った美青年と美少女である。顔が似ていることもありこれまでクラスはほぼ別々になっていた。


キーンコーンカーンコーン!

チャイムがなり全員が席に着く。

「皆さん初めまして。入学おめでとうございます。それでは自己紹介をしてください。好きな属性魔法も言ってね」


「初めまして。ライン・ファルレフィアです。四つ子の長男です。好きなことは兄妹と一緒に過ごすことです。好きな魔法は…炎魔法です」


「初めまして。アレス・ファルレフィアです。四つ子の次男です。気軽に声をかけてください。好きな魔法は雷魔法です。」


「みなさん初めまして。セツナ・ファルレフィアです。四つ子の長女で最近立てた目標はお兄ちゃんよりご飯を美味しく作ることです。好きな魔法は氷魔法です。よろしくお願いします」


「皆さんこんにちは! レンゲ・ファルレフィアです。四つ子の末っ子です! お兄ちゃんたちと買い物に行ったり一緒に過ごすのが大好きです。好きな魔法は水魔法です。よろしくお願いします!」


ライン達は吸血鬼の王族であるファルレフィア家の者だ。正体が吸血鬼だと知られたくないライン達がファルレフィアの家名を名乗るのはファルレフィアが吸血鬼の王族の家名だと知っているのは『剣聖』と『魔導師』の家系とレガリア王国の王家だけであるからだ。


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そうしてクラス中は自己紹介を終え、放課後を迎えた。


「ラインお兄ちゃん! 私もう友達できたよ!!」


兄妹の中で一番明るいレンゲは持ち前のコミュ力で昔から誰とでも友達になることができている。


「良かったな。てか今日入学祝いするんだろ? 早く帰らねえと 」


「あ!! そうだった!!」

アレスとセツナは先に帰っていたのでラインとレンゲはすぐに帰る支度をした。


ラインたちは現在吸血鬼の母親の家系が代々引き継いでいる豪邸に住んでいる。

ライン達が急いで帰ると母親と父親がいた。今日の祝賀会を開こうとしたのはこの2人だ。


「帰り遅いじゃない2人とも。早く早く!!」


「そう急かすなよ母さん」

ラインとレンゲはすぐに着替えて食卓に行く。


「4人とも、入学おめでとう!!」

父親の言葉に四つ子は感謝を述べる。


「友達はできたかしら? 確かあなた達のクラスには『剣聖』の子と『魔導師』の子がいたはずよ」


「ああ自己紹介でいたよ。それがどうしたの」


「前も話したと思うけどわるーい吸血鬼を倒したのがうちの家系とそのふたつの家系の人達だったんだよ」


やっぱり母親のこの話し方がレンゲに移ってるな…と考えたラインを見て笑う父親の姿があった。

父親が急に話を切り出した。


「お前たちも今日から高校生だ。これまでは私たちがいないと危ないこともあったがもう大丈夫だろうと私とルナミアは考えた。そこで…」


そこにルナミア…つまり四つ子の母親が話に入ってきた。


「そこで…私とお父さんで夫婦旅行に行きます!!」


「どこに行くとかは決まったの?お母さん」


「初めはこの世界を旅行するわ。それが終わったらお父さんの力で別の宇宙にも行くつもりよ」


「どんなスケールの旅行だよ…」

旅行のスケールがデカすぎて四つ子は驚くことしか出来なかった。

そうして祝賀会は終わりライン達が寝た夜中に両親は旅行に行った。

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翌日の魔法の授業の時間、チームを作り外で実習を行うことになった。


(『剣聖』と『魔導師』の子と組むか…)

ラインとアレスはお互いを見て昨夜母親が言っていた『剣聖』と『魔導師』に話しかけに行くことにした。


「なあ、俺たちとチームを組まないか? 」


「うん、もちろんいいよ。魔法に関しては僕の隣のグレイスもいるから」


「ああ、ありがとなアッシュ君」


「呼び捨てでいいよ。ライン、アレス」



ライン達が『剣聖』アッシュ・フェルザリア、『魔導師』グレイス・エヴァンスとチームを組んだ一方でセツナとレンゲも昨日友達になったカーミラ・エヴァレットとエリシア・ドレイクと組んだ。

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こうしてラインたちの学園物語が幕を開ける―

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