第4話

いつも通り、口をパクパクプランクトンを食べさせていると

(ん?なんか魚いる…)


魚がいた。しかも殺気のある目で。普通はわからないはずだが、肌で感じるこのビリビリ感はまるで捕食されるようだ。

(俺狙われているのか!?)


そう思っているうちに近寄ってくる。


・・・もう少し口を開いている。怖い。


(えーと、えーと…あ!『水刃ウォーターカッター』!)

少し混乱しながら思い出した魔法を唱えると、水の刃が出てきた。そして、魚の体を…切った。


(・・・。威力弱っ!!『水刃ウォーターカッター』『水刃ウォーターカッター』『水刃ウォーターカッター』『水刃ウォーターカッター』『水刃ウォーターカッター』!!)


とまあ【水刃ウォーターカッター】ばかりやったから


『【水刃ウォーターカッター】のレベルが上がりました。』

『【水刃ウォーターカッター】のレベルが上がりました。』

『【水刃ウォーターカッター】のレベルが上がりました。』

レベルは上ったけどね?この危機的状況をどうにかしたい!!


(『水刃ウォーターカッター』!!)

ようやく切れた。というか、MPもう無い。良かった…。MPがなくなったら逃げる手段しか無かったから良かった…。


そして事後処理へと移ろうとした。

(というか食えるかこれこの魚?まあ物は試しに…『魚群』『魚群』『魚群』『魚群』……、これを食べて)

そう言うと、イワシ召喚したイワシたちが動き出し…魚を食べた。

食べられることには安心はしたが…


(うわっ…ちょっと…無理かも…。)

きちんと引いた。だって内蔵まであっ、いま骨も食べてる…。



『レベルが上がりました。』


『レベルが上がりました。』


『レベルが上がりました。』


『レベルが上がりました。』


急にレベルが上がったから、びっくりした。


ステータスを見ると…


ーーーーーーーーーーーーーーーー

【種族】:サーディン(イワシ)

【年齢】:不詳(不老不死可能)

【性別】:無性(男女両方可能)

【レベル】:30

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

【基本ステータス】▼

 体力:200

 筋力:150

 器用:280

 敏捷:170

 幸運:300

 魔力:800/1000

  MP:300/2000

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

【スキル】▼

・魚群 Lv.25

・逃げ足 Lv.1

・ス◯ミー Lv.1

・捕食 Lv.1 «new»

【ユニークスキル】▼

・魚進化(魔力が2000以上で解禁)

・スキル進化(魔力が5000以上で解禁)

・サポーター Lv.2 (停止中)

・魔導の道 Lv.2

・ユニークの道 Lv.2 

・美食の道 Lv.1 «new»

【魔法】▼

水刃ウォーターカッター Lv.5

・水圧 Lv.1 «new»

・水鉄砲 Lv.2 

【加護等】▼

・海神の加護

【その他】▼

・前世の記憶

ーーーーーーーーーーーーーーーー


(は!?なんか急にレベルが上っている!?魚を食べた効果か!?)

急に10レベル上がるから、少し驚いた。落ち着いたら新しいスキルや魔法を見た。


ーーーーーーーーーーーー

【捕食】

ある特定の肉を食べることによってゲットできるスキル。食べているときは常に発動している。


死に際や、死亡している状態のときに、骨まで食い尽くす。

その時、その人のレベルを継ぐことができる。


例外は、気絶や死んだフリは無効。

また、レベルの差があまりにもある場合も無効。


時空魔法があるなら、捕食して、食材を長期保存することも可能。


※【捕食】を1000以上使うと、称号【暴食】、【捕食者】を得ることができます。


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ーーーーーーーーーーーー


【美食への道】解禁条件:スキル【捕食】をゲットする



捕食すると、継ぐ能力が1.1倍になる。また、能力を捨てることもできる。料理の能力が上がる。


【美食の道】レベル1〜9 料理スキル基本5(レベル5のとき)


【美食の基本】レベル10〜19 料理スキル10(レベル15のみ)


【美食の中級】レベル20〜29 料理スキル15(レベル25のみ)


【美食の応用】レベル30〜39 料理スキル15(レベル35のみ)


【美食者】レベル40〜49 料理レシピ50(レベル45のみ)


【美食者のプロ】レベル50〜74 料理レシピ100(レベル65のとき)


【美食者の神童】レベル75〜89 スキル【料理人】(レベル85のみ)


【美食屋の天使】レベル90〜149 【大地の加護】・【料理神の加護】


【美食屋の下神】レベル150〜199 高級料理(レベル155・175のみ)


【美食屋の中神】レベル200〜399 称号【料理人】・【5つ星の道】


【美食屋の高神】レベル300〜499 称号【美食マスター】


【美食の最高神】レベル500〜9999 ???????????????


【???】レベル???〜??? ?????????????????

ーーーーーーーーーーーー


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【水圧】


名前の通り、水の圧力で相手を潰す魔法。レベルが上がるごとに、神界にいくような圧力になる。グロいので注意。

レベルを上げ続けて、レベル100になったら、魔法【重力魔法】が二分の一の確率で獲得することができる。


ーーーーーーーーーーーー


(今回は役に立つのが少ないな…。)

【捕食】に、【美食への道】、【水圧】か…。【捕食】はまあまあ使えるか?

【美食への道】は地上に行けるようになったときに使えるだろう。


(攻撃手段が少ない気がする……)

攻撃手段は今のところ水刃ウォーターカッターしかない。逃げる系が多い気はする。


(う〜ん、う〜ん……あ!そうだ!他の魚を食べれば良いのか!)


この海でも弱肉強食。この世でも食物連鎖というのはある。ただし、いまやろうとしていることはその上下関係を壊す、いわば下剋上である。

そんな事を気にせずにやろうとしている。


(有言実行!よし!『魚群』!『魚群』!『魚群』!『魚群』!『魚群』!『魚群』!……)

二十体出して、五体は俺とついてくるようにし、残りの十五体は他の魚に食べられないように隠れながらプランクトンを食べ続けてもらうように命令をした。


(良し!これでOK!出発進行!)


…その後、その海ではとある魚が魚を食べ尽くしているという噂が魚たちの間で広まったとか、ないとか。

そんな魚につけられた二つ名は『最弱の暴食王』。

そこの近くにいた魚たちの中で、種族に入る『サーディン』がその周辺の食い尽くしているため、その二つ名は妥当であった。

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