おかあさんの宝物
来冬 邦子
第1話 小さい みもちゃん
こちらのお宅の
縁側に出てきたのは赤いカーディガンを羽織った小さな女の子です。
カーディガンの袖口はすこし余っていて、下にピンクのスウェットの上下を着ています。
女の子は濡れ縁から足を垂らして小さなミュールをつっかけると、黒く湿った地面に降りました。福寿草を踏まないように気をつけながら庭のはずれまでゆくと、山桃の木に隠れている裏木戸にたどりつきました。
板塀に挟まれたせまい路地を、女の子はコトコトと靴を鳴らして駆けてゆきました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます