一年後に死ぬ魔王様

tanahiro2010

第1話 魔王誕生① - 人間は他種族を認めない。そんな醜い生き物なんだ

昔昔、ある所に心優しい天使様がいました

すべてを創造せし『神』に使える天使様

最初は、天使様も『神』を尊敬していました

ですが、『神』は創造しました

天と地を

人間種と『魔族』を


それと同時に、天使様は疑問に思いました

なぜそんなを創るのか、と

心優しき天使様には理解できませんでした

人間種と『魔族』にそう違いはありません

ただ少し、『魔族』のほうが力が強かったり羽が生えていたりと

人間種よりも身体的な位階が上なだけです

だけど、人間種は『魔族』を嫌う

迫害する


天使様は思いました

『魔族』が可哀相だと

人間種が醜いと


天使様は思いました

自分なら、

実際、天使様の持つちからは天使様が使えていた『神』を大きく

だから、『完全な世界』を創造することが可能だった。容易だった


『神』も、力を振り絞れば創れたのでしょう

ですが、『神』は怠けた

『完全な世界』を創ることを諦めた


そして『神』は、人間種に迫害される『魔族』の姿を楽しんだ

その様子を肴に酒を飲んだ


その様子を見た天使様は、一気に神への尊敬を失いました

そうして天使様は決意する


自分が『魔族』をまとめる

そして『魔族』を守る『魔族だけの王・神』となると


そうして、天使様は自身の体を『魔族』に創り替え下界へ下りてゆきました

堕天という、天使の力を大半失ってしまう

そんな儀式を乗り越え


それからというもの天使様は『魔王』を名乗り、『魔族』を一つの大陸にまとめていきました

その大陸は、『魔王』様自ら力を振り絞って創造した大陸でした

人間が立ち入ることのできないように当時人間が生きていた大陸からは遠くにあり、『魔族』が安心して暮らせるように資源も豊富な、そんな大陸でした


魔王様が大陸を創り、魔族をまとめる国を作った当時は何の問題もなく平和に時が進んでいました

ですが、人間とは醜いもの

資源ある豊かな『魔族の大陸』をうらやみ、その大陸は人間種こそにふさわしいと

愚かにもそんな考えを巡らせた人類は『魔族の大陸』を奪うために丈夫な丈夫な『船』を作り始めました


いつもは人間同士、権力者同士で争いあっているくせにこういう時人類はなぜか団結するもの

『魔族』を共通の倒すべき敵と民を洗脳し、人類はわずか100年で『魔族の大陸』まで渡航できる『船』を作り上げました

だけど、それが彼らの最初の大きな間違いとなるのでした


彼らの愚行は心優しい『魔王』の逆鱗に触れる

彼らは蹂躙されることになる


そんなこと、自分たちこそが頂点だと思っている人間どもには思いもしなかったのでしょう


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来年からこの小説本格連載始める予定(現時点: 2024年12月29日)

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