パズル
つばめいろ
絡まっていたもの
君と僕は複雑に絡み合っている。そう簡単に外すことはできない。この幸せは誰にも邪魔できない、絶対に終わらない。そう思っていた。
それは僕だけだった。絡まっていると思っていたが、一本の棒に紐が巻き付いていて、棒を引けば簡単に外れてしまう。そんな関係だったのだ。君はある日、僕を拒絶した。そして、どこかに行ってしまった。僕という紐は、君という棒に巻き付いていた時の形が残っている。君には僕の痕が残っているだろうか。
いや、もういいんだ。だって、君と会えることはないのだから。同じ関係に戻ることはないのだから。
何度も自分に言い聞かせた。これでいいんだ。これが幸せなんだ。いつまでもあの頃を求めることはできない。だけど、君は僕に与えすぎた。
暖かさも
優しさも
柔らかさも
何もかも
あの感触が忘れられない。全てを受け入れてくれた君を。
こんな未練がましい自分が嫌になってくる。
だから、この絡み合ってしまった君への感情の紐を、ゴミ箱に投げ捨てる。
想い出も何もかも捨てた。
これで変われただろうか?
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パズル つばめいろ @shitizi-ensei
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