004 精霊ってさ、結構気難しいんだぞ!? って思うワケ!

「おっ! ひななー、そのウマそうなの何ー? アタシにも1個ちょーだい?」


「これ あーもんの ちーず! こっち ぴーなっちょの ちーず! はいっ! ぐれちゃんの!」


「わーっ、ひななありがとーっ! 今日もカワイイ、カワイイだなっ!」


「イシシシっ なでなで ありあと! ひな ちゃんと てっ あらったよー!」


「おっ、エライぞー! お腹壊すとツマんなくなるもんなー?」


「なーっ!」


「まなちゃーん、ピーナッツはよく見るけど、アーモンドって珍しくなーい? ここら辺の森で取れたっけー?」


「なんかですね~、隣森の狩人さんが~今年は異常気象で~って、急に沢山生えてきたからお裾分け~って、持ってきてくれたんですよ~」


「へーっ、まなちゃんてあちこちに顔広いよなー」


「たまにですね~薬の調合してくれ~って、色んな人がくるんですよ~、そのお礼のつもりみたいですねぇ~」


「そうなんだー! 薬ってヒールポーションとかマナポーションみたいの作ってんのー?」


「そうですね~、最近は特に媚や……、ン゛ん゛んっ! 最近は特に鼻炎薬ですねぇ~」


「へーっ、まなちゃんスゲーなー! そんなの作れちゃうんだもんなー! 他にはー?」


「他にはですね~、人気なのは精りょ……、ン゛ん゛んっ! 人気なのは清涼な香りのぉ~香水ですかねぇ~」


「なんかまなちゃん風邪気味じゃないー? 喉だいじょーぶ? ン゛ん゛んっ! ってなってンけどー」


「大丈夫です~! は~い、お煎餅のアーモンドチーズのせ~出来ましたぁ~!」


「あっ! ひなも! ひなも! あーもんのちーず たべるーっ!」


「沢山作ったからぁ~大丈夫よぉ~、あとですねぇ~、こんなのも貰ったんです~!」


「えっ、なにこの丸いのっ! 初めて見んだけどっ! オモシロっ!」


「これはですね~」


「あっ! おねーちゃん! まって! まって! ひな ぐれちゃんに おしえる! おしえるたい! ひな これ わかるっ!」


「へーっ! ひなな分かるんだー! んじゃアタシに教えてもらおうかなーっ?」


「あいっ! ぐれちゃん これっ このまるいの! なーんだ」


「いや、教えてくれるんじゃないのかよっ!? ひななのカワイさにビックリだなっ!」


「しかたない ひなが ぐれちゃんに おしえる!」


「あ、はい、なるほど、そーいうていな」


「これっ かーすの なっちょ!」


「……は? カース? カース(呪い)っ!?」


「これ おいしいやつ! ひなちゃんあーん! はいっ ありあとー あーん!」


「ちょーーっと待ったぁぁ!! ああっ!! 食べちゃったよっ!? ひな、カースの何とか食べちゃったよ! まなちゃん!!」


「しぐれ先輩大丈夫ですよ~! これカースじゃなくてぇ~、カシューナッツ~っていう~アーモンドとかクルミの同類らしいです~! おいしいですよ~!」


「……は? え? カースじゃないの? ホントに? ……心臓止まるかと思ったよっ!!」


「ぐれちゃん かーすの なっちょ おいしいやつ! はいっ あーん!」


「じゃ、じゃあ、食べてみるぞ!? あーん! ……ちくしょう、旨ぇよっ!!」


「かーすの なっちょ ぐれちゃんも すきなった?」


「なったよっ! 心臓止まるかと思うぐらいなったよっ! ひななが生きてて良かったよっ!」



☆★☆★☆



「あ、そうだ! アーモンドとかピーナッツってさ、ハチミツ絡めてちょっと塩振って固めると美味しくない?」


「しぐれ先輩~自分で作るんですか~?」


「え、ムリムリっ! 自分で料理なんてしたら森ごと吹っ飛ぶってっ!! ほとんど精霊に頼んでやってもらってるか、まなちゃんちで食べてるからさー!」


「でもちょ~っと見てみたい気もします~!!」


「えっ! 森ごと吹っ飛ばしちゃっていいの!?」


「そっちじゃないですねぇ~! しぐれ先輩が~精霊使う~ちょっといいとこ見てみたい~!」


「完全にどこぞの飲み屋みたくなってんだけどっ!? てかまなちゃん上手ぇな」


「あっ! ひなも! ひなも ぐれちゃんの しぇーれー みたいっ!」


「そ、そうか!? なら、アタシの凄さをちょーっと見せちゃおうかなっ!」


「わぁ~楽しみですぅ~! 私が最後に見たのは~かなちょろさん喚んで~広場を焼き尽くしたアレですかねぇ~」


「ちょっ! そんな200年も前の黒歴史、今言うっ!?」


「ぐれちゃん! しぇーれー! しぇーれー!」


「お、おう……! んじゃ、よーっく見てろよぉ! ……ちょーさぁーんっ!! ちょっと来てもらえますでしょうかぁーーっ!」


「ヒューン」


「あっ! ちょーさんっ! ごめんねー忙しいとこ。 ちょっとさ、アーモンドとピーナッツに絡める用のハチミツ取って来てもらえると嬉しいんだけど、お願いしてもいいでしょうか!?」


「ヒュン」


「マジで! 助かるーっ! さっすがちょーさん、頼りになるー!」


「ヒューン」


「……えぇ~っとぉ~、召喚使役と言うよりは~なんか~」


「みなまで言わんでも十分理解してるからそこら辺でストップしてもらってもいいでしょうかまなちゃんっ!!」


「うふふっ、でもぉ~しぐれ先輩らしくてぇ~とぉ~っても可愛いらいしですよぉ~!」


「そ、そうかな? えへへっ! /////」


「ぐれちゃん! しぇーれー! すごいっ! かっちょいー!」


「くぅーっ! ひななの純粋さが染みるなっ!!」


「ヒューン」


「わぁ~早いですぅ~!! しかもこんなに沢山~! 優秀な精霊さんなんですねぇ~!」


「ヒュン ヒュン ヒュン ヒュン」


「いや、アタシん時と反応違うくないっ!? でもこんなに沢山ありがとー! またお願いする時もどうか一つよろしく頼みます、ちょーさん」


「ヒュン ヒュン ヒューン」


「しぇーれー かえった ハチミツ いっぱいなった!」


「うふふっ、じゃ~このハチミツで~、もっとおいしいオヤツ~作りましょうねぇ~!」


「やったぁーっ!」


「ひな! たべるっ!」

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