無限の図書館

なたはたは

第1話

星が煌めく夜、リナはふと目を覚ました。部屋の窓から差し込む月明かりが、彼女の机の上に広げられた古びた地図を照らしている。

その地図には、何世紀も前に失われたと言われる「無限の図書館」の場所が記されていた。伝説によれば、その図書館には存在するすべての物語、書かれたものもまだ書かれていないものも収められているという。


「本当に存在するのかしら?」リナは独り言を呟きながら、地図をもう一度見つめた。彼女は物語を書くのが大好きだったが、最近は自分の想像力に限界を感じていた。「もしそこに行けたら、世界で一番素晴らしい物語が見つかるかもしれない…!」


翌朝、リナは決心した。地図を頼りに未知の冒険へ旅立つ準備をする。旅は険しく、誰もその図書館の存在を信じない。しかしリナの心には確信があった。


やがて、霧に包まれた山頂にたどり着いたリナは、古びた扉を見つけた。その扉の上には、奇妙な文字が刻まれていた。彼女が扉に手を触れると、世界がぐらりと揺れた。次の瞬間、目の前には無限に広がる本棚が現れた。


「これが…無限の図書館…?」


だが、リナが本に手を伸ばそうとした瞬間、声が響いた。


「ここでは物語は読むものではなく、書くものだ。」


目の前に現れたのは、黒い羽根を持つ謎の存在だった。その存在はリナにペンを差し出した。


「君は、この図書館に相応しい物語を書くことができるのか?」


リナは深呼吸をした。そしてペンを手に取り、最初の一文を書き始めた…。

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