第11話

逃げて着いた先は


屋上だった。


ちょうど入学式の案内放送が流れ


それに耳を傾ける。


「間もなく、第32回平〇2〇年度入学式を開始します


まだお席に座られていない保護者の方は


お早めにお席に着いてお待ち下さい。


新入生は体育館入り口に移動し、整列して下さい。」


放送が終わっても私の足は動かなかった。


どうせ、長い話を聞かされるだけだし


友達を作ることも叶わない。


「はぁ。どうしよ〜。」


呟くように言った言葉は風でかき消される。



ガチャ____っ。









ふいにドアがひらいた____。

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