【ラブコメ】私に天使が舞い降りた!
森康雄
私の初恋は隣の席のあなたに落ち着く
第一章 新学期の出会い
春の日差しが教室に差し込む朝、新しい学年の始まりだった。橋本拓真は教室に入り、自分の席に向かう。隣の席にはまだ誰もいなかったが、しばらくすると、桜井結衣がその席に座った。
「おはよう、拓真くん。覚えてる?桜井結衣だよ。」結衣がニコニコしながら挨拶した。
拓真は少し驚いたが、すぐに笑顔を返した。「おはよう、結衣さん。もちろん覚えてるよ。小学校の時からずっと同じ学校だもんね。」
「そうだね。でも、中学はクラスが違って、ほとんど話せなかったから、また一緒に話せるのがうれしいな。」結衣が嬉しそうに言った。
「うん、僕も同じだよ。これからよろしくね。」拓真が言い、結衣はにっこりと微笑んだ。
この小さな会話から、二人の新しい関係が始まる予感がしていた。外からは春の風が吹き込み、教室の中に新鮮な空気を運んできた。拓真と結衣の隣同士の席は、新しい友情の芽生えを感じさせる場所となり、二人の心に新しい期待をもたらしていた。
結衣は拓真に向かってさらに話を続けた。「拓真くん、覚えてる?小学校のとき、運動会でリレーを一緒に走ったことがあるよね。」
拓真は懐かしそうにうなずいた。「ああ、それ覚えてる。結衣さんがすごく速くて、僕たちのチームが勝ったんだよね。」
「ええ、それすごく楽しかった!今でもその日のことはハッキリと覚えてるよ。」結衣が笑顔で話すと、拓真も笑いながら応じた。
「結衣さんは今でも運動してるの?」拓真が興味深そうに尋ねた。
「うん、今はバドミントン部に入ってるんだ。拓真くんはどう?何か部活動してる?」結衣が質問を返した。
拓真は首を横に振りながら、「僕は部活は入ってないんだ。でも、読書が好きで、よく図書館に行くよ。」と答えた。
結衣は興味津々で言った。「へえ、それはいいね。私も読書は好きだよ。おすすめの本があったら教えてほしいな。」
「もちろん、次に図書館に行くときは、結衣さんも一緒にどう?」拓真が提案すると、結衣は目を輝かせてうなずいた。
「いいね!それ、楽しみにしてるよ。」結衣が快く応じ、二人の間には新たな共通の趣味が芽生えた瞬間だった。
この再会はただの偶然ではなく、二人にとって新しい始まりの予感をもたらしていた。春の日差しの下で、彼らの会話はさらに弾むようになり、教室の隣席という小さな世界が、彼らにとって特別な意味を持つようになっていった。
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