詛話

紅葉ひいらぎ

一頁目 『天井の手』

ある夏の日、私達一家はとある旅館に泊まっていた。


その旅館は由緒ある老舗旅館で、創業100年の歴史を持っていた。


美味しい料理も食べ、温泉も堪能した私達は談笑しながら布団に入った。


すると末の息子がふと声をあげる。


「あれ、何?」


視線の先には天井。当然の如く何も無い。


「何が?」


虫でも居たのかと思うと次の瞬間背筋が凍りついた。


天井からは無数の白い腕が生えていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

次の更新予定

2024年12月25日 16:00 毎日 16:00

詛話 紅葉ひいらぎ @LAPIS_hory

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ