詛話
紅葉ひいらぎ
一頁目 『天井の手』
ある夏の日、私達一家はとある旅館に泊まっていた。
その旅館は由緒ある老舗旅館で、創業100年の歴史を持っていた。
美味しい料理も食べ、温泉も堪能した私達は談笑しながら布団に入った。
すると末の息子がふと声をあげる。
「あれ、何?」
視線の先には天井。当然の如く何も無い。
「何が?」
虫でも居たのかと思うと次の瞬間背筋が凍りついた。
天井からは無数の白い腕が生えていた。
次の更新予定
2024年12月25日 16:00 毎日 16:00
詛話 紅葉ひいらぎ @LAPIS_hory
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