第2話︎ ︎ ︎驚驚驚驚 驚きの漢字ってワシの漢字とめっちゃ似てる

「ねぇ、昨日のやつ伝説になってるんだけど…」


「あ、あははー」


「ねぇ、物は相談なんだけど…次も出てみない?あなたゲーム得意でしょ?ゲームやるからさ」


 学校からの帰り道。

 いつも、送ってくれる優しいお姉ちゃんだ。

 猛烈に興味ある。


「やってみたい!」


「そう言うと思ったよ!じゃあ準備準備!」


 速攻ダッシュで帰っていきやがった。




 ご飯の後、お姉ちゃんに誘われてお姉ちゃんの部屋の中に入る。


「あ、あとこれが我が妹の立ち絵なり!」


 なんか、もとの自分とそっくりって言うか…

 ラフな格好をしてる女の子。

 黒髪に紫の目、髪は少し紫がかっているのが唯一の相違点だろうか。

 あと地味に無防備でエロい感じがする。

 クオリティー高い。


「友達の絵師さんに頼んだんだよぉ!友達ももう1回でて欲しかったみたいでかなり割引してくれた!」


 おいおい…まぁ愛があるってことだろう。


「あと五分後かな?準備しててね」


「は、はい!」


「もっと力抜いてぇー」


 力を抜く。


「うん。おけおけ」


「切り替え早ぇーな」




「こんきゅーう!我にひれ伏してしまえー!吸血鬼の女王!ナイトダーク3期生の、紫月ユエだよー!そして、特別ゲスト!」


 コメント

【こんきゅうー!】


【お!?】


【始まった!!】


【特別ゲストとは?】



「謎の少女Xです…これダサくない?せめて吸血鬼の女王の妹にして異世界の魔王なり!くらい言わして欲しいんだけど…」


「じゃあそれで!」


「えぇー」


 コメント

【おおおおおお!】


【妹も厨二病こじらせてんじゃねぇか】


【ぎゃわいいいい!!!】



 失礼な!厨二病は誰もがかかる病だぞ!

 俺は、20年以上続いたが。


「と、言う事で!Xちゃんでーす!名前は後で適当につけマース!」


「おい」


「まぁ、気を取り直して!今日はXちゃんと、FPSやっていきまーす」


 画面がFPSに変わる。

 俺は自分のパソコンでやる。

 配信には姉ちゃんのプレイしか映らない。


「まぁ、妹別のチームにしてボコボコにして行くのでそこんとこ夜露死苦!」


「あ、フラグたった!」


 コメント

【いや、妹ちゃん知らないかもしれないけどお姉ちゃん強いよ?】


【てか普通にクズで草】



「ざぁこざぁこなXちゃん?何を言ってるのかな?それが逆にフラグだよ?私に負けたら、そのきゃわいいこえで、お姉ちゃん大好き!ずっと一緒に居て、って言って貰ったあと抱きついて貰うからね!私が負けるという万が一にもないことが起こったらなんでも言うこと聞いてやるよ!」


「言ったな?後で泣いても知らねぇよ?じゃあ!スタート!」


 コメント

【恐ろしいほど早口な姉】


【ホラーだろ】





 結果。


 お姉ちゃんの惨敗。


「え?私、上手いんじゃ…」


 コメント

【妹ちゃんのキル数30のレベチで草】


【妹ちゃんが美味すぎるのよ】


【ガチでプロレベル】

 


「え?さっきなんて言ってたっけなぁー?」


 俺はかなり強いんだよなぁー。

 世界順位50に乗った事があるくらいに。

 前世が、だけど。


「何して貰おっかなぁー!」


「ぢゅ、ぢゅみまぜんでした!ここは姉の顔に免じて、何とぞ!何とぞ!」


「私にお姉ちゃん大好きとか言わせようとしてたよねぇ」


「いやいや冗談ですよ」


 コメント

【元からあって無いようなものだけど吸血鬼の女王の威厳は?】


【急にペコペコしだして草】



「じゃあ視聴者さんに、これ言って」


「え?何これ?あと視聴者さんじゃなくて眷属だよ」


「台本」


 飛び切りのやつだ。


「え?これ言うの?ちょっと恥ずかしいって言うか…姉に言わせることじゃなくない?」


「えええええ?約束破るの?」


 コメント

【妹ちゃんもっとやれぇ!】


【いいぞいいぞ!】



「うぅ…わ、私、先輩の事がずっと好きで…私と、付き合ってください!萌え萌えきゅーん!愛しています!」


「いいねぇ」


 コメント

【妹ちゃんナイスゥー!】


【これは伝説よ】


【いい趣味してるわ】



「ねぇ、最後の方とかとりあえず恥ずかしいこと言わせようとしてたでしょ!」


「いや?お姉ちゃんのかわいーいお声を楽しみた買っただけですが?しかも横で聞いてるからASMR感覚で満腹です。ごちでした」


「むぅー!」


「あら可愛い女王ですね」


 コメント

【立場逆転しとるやんけ】


【ww】



「し、質問コーナーやろうか!」


 コメント

【あ、逃げた】


【FPSで勝てないことを悟った】



「逃げるんだぁ?へぇ?」


「何おう!胸ないくせに!」


「関係ないだろ!」


 コメント

【立ち絵も無いもんな】


【嫌いじゃないよ。むしろ…ドュフフ】



「無駄な脂肪がないんですぅー。スリムなんですー!大体まだ中一だし大きくなれる見込みあるよ?」


「え?年齢バレ…」


「あ」


 しまった。まぁ、減るもんでもないし。


 コメント

【え?若!】


【おおおおおおお!リアル中学生来たァ!】


【お姉ちゃんが2000歳だから…1987歳差?】



「ウチの妹は1000歳です」


「へ!?ああ、設定?」


 コメント

【所々リアリストで草】


【さっきの厨二病が嘘のようだ】



「異世界の魔王って言ってたじゃん!」


 かっこいいじゃん。


「厨二病だからね?」


「認めた!認めた!」


 ふん。これだから厨二病初心者は…


「厨二病のどこがいけないんだ!奇跡の病だぞ!素晴らしいじゃん!姉ちゃんの配信見てる人だってほとんど厨二病でしょ!?」


 コメント

【( ゚∀゚):∵グハッ!!その通りだ…】


【いいこと言うじゃねぇか】



「ふん!生意気なぁー!FPS以外は下手と見た!ス○ブラで勝負!」


 コメント

【質問コーナー…?】


【趣旨がどんどん変わっていく】


【質問コーナーと聞いてスパチャしたのに…妹ちゃん!勝ってくれよ!】



「おう!まかせろり!」


 そうして、姉妹ス○ブラ対決は始まったのだった。




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