エオス=アウラー財団 怪物種資料集

エオス=アウラー

第1話怪物種資料 ΦNo.1「トルグァスの怪物」


白肌の神を信仰する部族の伝説


アマゾンの奥深く、鬱蒼としたジャングルの中に、比類のない奇妙さと美しさを兼ね備えた生物が存在した。白肌の怪物と呼ばれるこの生物は、その周囲の鮮やかな色彩とは対照的な真っ白な肌が特徴であった。

エメラルドイエローの七つの目が印象的で、その鋭い視線は最も勇敢な部族の戦士をも恐れさせる。液体の如く流れる蛇のような体には、鋭く湿った爪を持つ多くの脚が生えていた。その肌は半透明の白で、粘液で光り輝き、鱗は荒くざらついて月明かりを反射していた。

白肌の怪物の起源は謎に包まれており、時の流れの中に失われていた。異星の神の尖兵であり、熱帯雨林の守護神であると信じる者もいれば、地底から現れた天使であり、世界に祝福をもたらすために現れたと囁く者もいた。

白肌の怪物は夜行性で、太陽が地平線の下に沈むと土塊から現れる。ジャングルの大地を優雅に動き回り、その存在は茂みの中を忍び歩く影のようであった。アマゾンに住む先住民たちは、何世代にもわたってこの生物と共存し、畏敬の念と同時に神(怪物)より得られる強大なる神秘を得る為、彼らは祝福を植え付けてもらうために他部族と積極的に戦い、神に幼子の下顎と右手を生贄とし捧げた。

白肌の怪物は部族の神であり、手つかずの自然の祝福と未知の象徴であった。それは人間の理解を超えた力と神秘を象徴し、アマゾンの奥深くに潜む危険を物語る教訓であり、アマゾンの部族の人々の不屈の精神を証明するものであった。その物語は世代から世代へと語り継がれ、ジャングルの深くに潜む恐怖の物語であり自然に対する敬意の物語であった。


* 先住民の信仰…キプチャ=トルグァス族が信仰している神(怪物)であり、部族名の意味は(神の祝福を受けし戦士ら)である。

怪物の名はトルグァス=イグルゥグ。部族の言葉で(白く湿っている樹指の神)

トルグァスの部分は呼んで良いが、イグルゥグの名は呼んでは駄目らしい。

* 事前調査探検部隊との出会い: 日本の考古学者兼探検家がジャングルでとある企業の森林開拓の調査を引き受け、調査の帰りに件の部族の末裔に遭遇し、部族の祈祷師の魔術により夢を通して神の存在を伝えた。

探検隊の8割が体の一部に機能不全を起こし動けなくなった、動ける一部の者達を率いて脱出後知り得た存在の知識を企業に報告したが受け入れられず揉み消され、暗い絶望感と失望を抱えながら探検家は小さな仲間のコミュニティに伝え広める。

* 人界との衝突: ある企業の開発によってジャングルの生態系が破壊され、神と人界の境界を分けた「神秘の土塊」が壊れ接触。

*神は周囲の村や町を飲み込み異界化、住民及び動植物の肌や表面の白色化や目の数が奇数になるなどの異形化が発生。

*財団幹部職員Φによりジャングルの奥地に飲み込まれた異界ごと儀式封印。

*封印され残った人界の土地は、細く鋭いガラスの粒の土だけを残して消失。


一部職員を周辺の街に常駐させ、封印の活性化が起き次第報告。


報告、満月の夜になると土塊の表面に白く白濁した粘液が吹き出し、土塊が少しずつ溶けている模様。

計算した結果14年と154日程で決壊する予定


☆神秘の土塊の作成には部族の血を引く12歳前後の少女の下顎と右手を「力ある言葉の刻まれた樹木のナイフ」を使い抉り取り、その骨肉を大量の蟲と沼地の土に混ぜて儀式壺に入れ5年間毎日左手の血を壺の中に流し完成する

下顎と右手があるの5〜12歳の少女が6人しかいない。

終了

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