「あっ！お婆ちゃん家見えてきた。」

「もうそろそろ着くわよ。」

「久しぶりだな。」

＿＿＿

「久しぶりお婆ちゃん。」

「ああ、大きくなったね。

さ、どうぞ入って。」

「お邪魔します。

あっ、懐かしい香りがする。」

「お線香の匂いだよ。」

「へえ結構匂うんだね。

仏壇ってもっと奥の部屋に無かったっけ？」

「ああ、このお線香は仏さん用じゃないんだよ。」

「誰用なの？」

「うーん、誰と言う訳ではないんだけどね。」

「まあいいや。

それより西瓜食べたい。」

「はいはい。冷蔵庫で冷やしてあるよ。」

「やったー。」

「そうだ千春。

一個約束してくれるかい？」

「何？」

「畑には近づかない様に。」

「わかった！」

＿＿＿

「それじゃあお邪魔しました。

また来年位に来ます。」

「うん、千春元気でいるんだよ。」

「うんばいばい。」

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