第6話 プロットは書くべきか否か

 非常に悩ましいところです。


 プロの作家が公に売りに出す小説だとすれば、当然プロットを書いて本編を書き進めていくのが当然でしょう。


 それだけプロットをかいてから執筆に取り掛かるのには、質に対して直結する力があるでしょう。


 ぐでぐでと流れに任せて書き進めた小説より、ピシッと流れを決めて組み立てていった小説の方がおもしろいでしょうし、読みやすくもあります。


 ただ実のところ、プロットを書くのは非常に難しいところがあります。


 そもそも物語をまとめて起承転結の流れで書きだしなさいっていうことが難しい。かったるくてしかたない。


 パッと頭の中でストーリーの流れを俯瞰できるような作家脳の方ならいざ知らず、大体の人はとにかく思いついたシナリオを順に繋げていくだけで精一杯じゃないでしょうか。


 まあそれを書き出してまとめるのがプロットを書くという作業なのですが……


 他にも小説執筆初心者にとってプロットを書くのが難しい理由があります。


 大きな理由としては、プロットを書いていては作者本人の「書きたい」という欲求が満たされないこと。


 アマチュア作者にとって小説を執筆する目的というのは、まず自分の妄想を形にして自己満足することが一番。評価が欲しいと言ってもその欲求は2番目以降ではないでしょうか。


 プロ作家のように小説に大きなお金が動くならともかく、そうでもないのにプロットを書くなんてかったるいことはやってられません。


 それを一旦横に置いておいてプロットから書けというのは、小さな子どものおもちゃを取り上げて先に勉強しろと言っているようなものです。

 えっ、昔はそうやってた?


 一番怖いのは、プロットを書くハードルが高くて結局書くのを諦めてしまうこと。


 せっかく面白い話が思いついても、プロットを書かなきゃ……という壁でやっぱりやめてしまうのは大変もったいないことです。


 初心者さんはとにかく自分の思う通りに書いていってみることをお勧めしておきます。

 カクヨムなら案外そんな物でも結構読まれますしね。


 しかしまともな作家さんの創作論を読めば、プロットから書けと書いてあるのがほとんどでしょう。(実際その言葉は正しい)


 一つの解決案としては、一度飽きるまで書き進めてから、飽きてきたころに一旦進めるのを止めて、ここまでちょっと話を整理して書き直してみる手があるんじゃないでしょうか。


 私のお勧めは以前もお伝えした通り「どうせ飽きるなら飽きる前に書いてしまおう!」です。


 あまり難しいことは考えず、思いついた通りに書き進めていく。

 こっちも楽しんで執筆しないと10万字も書けませんしね。


 プロットを書く練習をするなら、まずは短編小説から書き始めてみると良いでしょう。

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