音のない世界に生きる私が、あやかしの妻になりました
四条 葵
序章 愛のない結婚
『お前を愛すことは決してないだろう』
嫁ぎ先で迎えた結婚初夜。
目の前にある美しい顔は、感情を失ったかのようにぴくりとも動かず、妻となった私にそう告げた。
『お前も承知の上でここへ来たのだろう?』
私も同じように感情を押し殺して、こくんと首を縦に振った。
ええ、分かっています、旦那様。
私は決して愛されることなどないと。
ただお傍に置いていただけるだけでよいのです。
それだけで、私は幸せなのです。
私の居場所はもう、ここにしかないのだから―。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます