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「な……何が……起きたのよ、一体ッ⁉」

 少年兵(どうやら、あの2人の女の会話からすると「成長抑制剤」とやらを使って作られた、小学生ぐらいに見えるだけで……本当は最低でも俺達と同じ位の年齢の連中らしいが)滅多刺しにされたヤクザの親分(多分)を病院に運ぶ為に呼ばれた救急車と、警察が現場に到着した頃、すぐ近くのデモ隊と一緒に居たサンシャイン&マリンのマネージャーもやって来て……余りの状況に絶叫……。

「あ……あの……」

「そもそも、一体、何で、あなたが、ここに居るのッ⁉」

「え……えっと……杏には、アパートに居るように言ってま……」

「当り前よッ‼ あと、あなた……」

「は……はいッ‼」

 一見するとデブのおばちゃん、その実、クソ強いワー狸は……俺も怒鳴り付ける。

「判んないなら、言ってあげる。ぶっちゃけ、。ファンとして『魔法少女』を楽しんでくれるなら大歓迎。でもね、これ以上、あなたが、この件に関わると……あなたにとっては死ぬ覚悟が無いと逆に死ぬ、あたし達にとっては……事になるのッ‼ ‼ わかった?」

「は……はい……」

 おい、ちょっと待て。

 じゃあ……何で、府川さんや土屋は……?……そう思わずにはいられなかった……。

 でも、怖いんで反論は出来ない。

「あ……あそこの高校生ぐらいの……」

 その時、近くに居た通行人が、俺と土屋を指差していた。

「へっ?」

 そして、その通行人から話を聞いてるのは……。

 色取り取りの強化装甲服パワードスーツの集団。しかし……細部に違いは有るが……デザインはほぼ同じ……。

 そうだ……まるで、昔のTVの戦隊モノみたいな……。

 胸には……「菊水」とか言う昔の日本の家紋を「RECONQUISTA」って文字が取り囲んでるシンボルマーク。

「すいません、対異能力犯罪広域警察の者ですが……」

 あ……やっぱり……。様々な専門に特化した広域警察の中でも、「異能力犯罪」が専門の通称「レコンキスタ」の「レンジャー隊」だ。

「ここで起きた事件の様子を撮影されてたそうなので、映像の提出をお願い出来……ん?」

 ひゅん……。

 どっかで聞き覚えが有る音。

 でも……

「あ、それ、催涙ガスっ‼」

「えっ?」

 矢の先端の吸盤が……汎用型グリーンのレンジャー隊員の胸にくっ付いた瞬間……。

 ぷしゅ〜。

 

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