最終話 時系列の解説
ここまでお読みいただきありがとうございました。さて、薄々気付いた方方もいたかと思います。『全ての話は繋がっているのではないか?』その通り正解です。全ての話はそれぞれ一つの世界の上で成り立っています。では、せっかくなので時系列をお伝えしておきましょう。
時系列的な物語の初めは『六話 昔話』です。全てはここから始まりました。二人の姉妹の片割れがいなくなってしまい、また会えることを願い、祈り、それを探し続けたハートフルな物語………のようにも思えますが、不穏な文が最後にあるかと思います。その解説はまた後程書かせていただきます。
次につながるお話は『五話 ある日の放送』です。さて、小学生の時、読者の皆様は地元地域に伝わる昔話を聞いたことがありますでしょうか? もちろん聞いたことある人もいるかと思います。ですが、五話のように完璧なハッピーエンドに終わらず、ましてはダークな裏面が読み取れそうな内容を小学生に読ませたいと先生たちは思うでしょうか?
ここではお賽銭のような音が聞こえたとあります。AさんはBさんが見つかるようにと毎日欠かさず神社でお参りしていた。そういった内容が描かれているはずです。お参りをするにはお賽銭は必要不可欠、そのためここで聞こえてきたのは、その時のお賽銭の音です。一見すると怪現象ではあるものの、それほど気にならないかと思います。さて、『先生』たちはどのような行動をとったでしょうか?
続いては『四話 ビーチ』です。六話で書かれた内容は『夏休み前』と書かれていました。ふと四話を見て思いませんでしたか? SNSで話題+オカルトチック+観光地。中には何も知らず貝殻を耳に当ててしまう人もいるでしょう。でも書かれた犠牲者は『十人』少ないと思いませんでしたか? この物語はまだ『夏休みが始まる前』の物語です。地元住民が近寄らないぐらいの場所だから看板ぐらいは設置しているでしょう。ですがここはSNSでも有名な場所です。悪乗りした人がいたのなら、この数は妥当………なのですかね。
この話に続くのが『二話 手紙』です。時系列的には二学期が始まっているので、夏休み終わりになります。ここではいじめっ子が突然行方不明になる少々ホラーチックな内容になります。ですが繋がりが現れるのはここではありません。マンションから飛び降りて意識不明だった。意識不明とはいえマンションから落ちてここで留まっている。もちろん当たり所が良かったり、発見が早かったりしたらあり得るかもですが、どうも手紙が引っ掛かりますよね。
続いてのお話は『一話 反射』です。『志望校の赤本』と言っていることから、中学受験前の話になります。反射する床には別世界が広がっていると友人が言っています。小学生時代から仲の良い友達がいるのはとても素晴らしいことですね。さて、ここで五話と四話を振り返ってみましょう。Aさん、砂に埋もれてしまった観光客。経緯は若干異なれるとはいえ、どちらも『下』へ向かっています。
いよいよ最後のお話となります。最後は『三話 色鉛筆』です。二年生になっているので時系列では高校生の話です。ここでは青色の色鉛筆が鍵を握っています。さて、六話にて棺桶に入れられたのはAさんの宝物である『赤色』の色鉛筆。六話にて出てきた不吉とされているのは『青色』です。双子である要素と合わせて『赤色』となれば対極イメージのある『青色』を想像しませんでしたか? この『青色』の色鉛筆は元々Bさんが持っていたものを形見としてAさんが持ったものです。これによって二人は生死を乗り越えて貝殻を通じて声を聴くことが出来た。そう思っていただいて構いません。
そのため先輩は色鉛筆自体に怒っているのではなく、青の色鉛筆を「私」が持っていたことに怒っていました。近隣住民にも慕われているぐらいのいい先輩なのですから。きっとヒーローみたいな方だったのでしょうね。だからこそ青色を使った絵を描き続けていたのでしょう。結末は、ラストで分かる通りですね。
これで最終話は終わりです。さてと、きっと皆さまは冒頭で述べられた注意事項から、『仕掛け』は各物語が全て一つの舞台で収まっていた。このことだと思っているはずです。確かにそれも一つですが、もう一つございます。なぜ私は物語を体験談ではなく他人事みたいに書いたのでしょう。なぜ注意事項では『最終話』ではなく『最後の話』なのでしょう。それを証明させていただきます。次が本当に最後の話になります。きっと不気味に思われているでしょう。でも安心してください。初めに書いている通りこれは全てフィクションです。だって
※これは私の妄想です。
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