夙時雨

萩津茜

詩『夙時雨』

水溜りの小さな宇宙に

水溜りの冴えた星夜に

商店街の青映えるシャッターに

商店街の鋭い朝支度に

僕は足を掬われた



水溜りの小さな憧憬に

水溜りの仄かな炎に

商店街の影射すレンガに

商店街の韻踏む談笑に

僕は目を奪われた



水溜りの小さな小さな

或る一人の影が

或る夕立の一人の影が

朝の空の炎上の

灰とともに舞い散った

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夙時雨 萩津茜 @h_akane255391

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