武海 進の徒然飯日記

武海 進

味玉

 先日、友人と遊んだ際にラーメンを食べた。


 ラーメンは好物なので普段から家でもよく食べるのだが、今回食べたラーメンは普段と違い味玉が入っていた。


 今は好きだけれど、元々幼い頃は玉子焼きやゆで卵と言った類の料理があまり好みではなかったので、大人になってからもわざわざ家で作ってや有料トッピングで味玉をラーメンに乗せて食べることは少なかった。


 だが、今回食べたラーメンには標準で乗せられていたのだ。


 久しぶりに食べた味玉はメチャクチャ美味しかった。


 しっとりした黄身に程よい味付け。


 味玉ってこんなに美味しいものだったのかと衝撃を受けた程に美味しかったのだ。


 そんな衝撃から数日、ふと、また味玉が食べたくなった。


 でも作るとなると面倒なんだろな、手軽にどうにかならないかな、なんて思っていたらとある記憶が蘇る。


 そう言えばダイソーでなんか手軽に作れる器具が売っていたような、と。


 調べてみるとビンゴ、「味付けたまごメーカー」なる物が販売されていることが判明した。


 でも、一度に4個も作れてしまう。


 別にそんなに作れる必要ないしな。


 いや、待てよ、これ、なんか小さいのがあったような。


 再び調べてみると「味付け玉子職人」という2個作れるタイプのジャストサイズな製品が売っているではないか。


 丁度出かける用事があったので、ついでにダイソーにて「味付け玉子職人」と味付けはこれでOKとのことなのでめんつゆも購入。


 そんな訳で今朝、ルンルン気分で味玉の仕込みを開始。


 しかし、問題発生。


 ゆで卵を作ろうと卵を茹でていたら卵にヒビが入り、白身が少し流出してしまったのだ。


 調べてみると冷蔵庫から出したて卵をいきなり熱湯に投入すると温度差でこうなることがあるらしい。


 冷たい物を熱すれば壊れる。


 なるほど、道理である。


 対処法としては水から茹でる、卵を常温に戻してから茹でるなどが有効らしい。


 この反省は次回に活かすとして、今回は不格好ながらも茹で上がった卵の殻を向いて、めんつゆを入れていおいた「味付け玉子職人」に投入、冷蔵庫にインした。


 ちなみにめんつゆは三倍希釈の物を使用したのだが、そのままでは味が濃そうな気がしたので少し水で薄めた。


 一時間以上漬け込めば良いらしいので、10時頃に仕込んだ物をお昼に食べてみることにした。


 どうせならラーメンに乗せて食べたかったのだが、あいにく家にあるのはチキンラーメンとちゃんぽんのカップ麺。


 これらに味玉はなんだか合いそうにないので、今回はカルディで買ってそのままにしていたせいで賞味期限が近い「スタミナにんにく油そば」に乗せてみることにした。


 お昼、「味付け玉子職人」から取り出した味玉を切ってみると、理想と少し離れたビジュアルではあるが良い感じの黄身が露わになる。


 早速レンチンで簡単に作れた油そばにネギと共に乗せるとたまらないビジュアルに。


 ついでに半分はレンチンご飯に乗せて少し漬け汁とマヨネーズ、ネギを乗せてミニ味玉丼にした。


 いざ、実食。


 少し味が薄いかとも思ったが、よくよく味わうと結構塩味を感じて美味しかった。


 寧ろ味の濃い油そばと食べるとちょうど良いくらいだ。


 ミニ味玉丼の方も、予想通りの美味しさ。


 食べ終わった自分は、間髪入れずに再び味玉の仕込みを始めるのであった。


 どうやら、自分は奥深い味玉の世界に足を踏み入れてしまったようだ。


 何はともあれ、大した手間もなくこの美味しさを作れる物が110円で買えるとはあまりにコスパが良すぎる。


 是非皆さんも試してみて欲しい。

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