第469話
商店街の通りは、
この寒さだからいつも以上にお客さんが居なくて、
どの店の店員さんも
暇そうに、
降ってくる雪を
眺めていた
電気屋の前を通り過ぎる時、
いつもは出来るだけ
見ないようにしていたのに、
店のショーウインドーに
飾られたテレビに
視線を奪われた
あの日以来、
テレビを見ないように
していた
いつ、涼の事件が流れるか分からないし、
自分の事が
テレビで流れるのも、
嫌だった
なのに、私はその前から
動けなくなっていた
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