第464話

家族に迷惑は掛けられない



ただでさえ、毎日

朝も夜も構わず、


マスコミが家に

押しかけて来ている



お母さんもお父さんも

妹の夢でさえも、


疲労の色が

顔に滲み出していて、


もう限界みたいだ



それなのに、

私に気を使ってくれていて、


皆、愚痴の一つも

私の前では零さない



だから、もうこれ以上の

迷惑は掛けられない




そんな大切な家族にだって、

私は本当の事は

言え無かった



私が殺人者を愛していた

なんて知ったら、


それこそショックで

心配性のお母さんは倒れてしまうかもしれない

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る