第449話

扉が開くと、

直ぐに入口付近の電気と

部屋の電気が付けられた




私は眩しさに、

目を細めた





扉の前に立っていたのは、

女将さんと、

若い男性の警察官…と言うより、

駐在員だろう



そして、

中年の男性が一人



女将さんの

旦那さんだろうか?





「通報が有ってね。


今、行方不明になっている女の子が、

この旅館に泊まっているって。


木村咲さんだね?」



その、駐在さんは、

私の顔を確認するように

見ながら、


そう告げた



横に居る女将さんは、

顔を蒼白させながら、

私を見ていた





「君が無事で良かった…。


もう一人の彼は?」



駐在さんは安心した表情を見せた後、


中を覗いている



だけど、私と襖が

死角になっていて、


部屋の奥迄は

覗けないのだろう

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