第448話
部屋が急にノックされて、
私はそれが涼なのかもしれないと思ったが、
直ぐに、違うと気付いた
「お客様、お休み中
すみません。
少し、扉を開けて
頂けないでしょうか?」
扉をノックする音と一緒に、
あの女将さんの声がした
私は、自分の素性が
バレたのかと怖くなり、
立ちすくんだまま
動けなかった
暫くすると、
扉の鍵が開けられた
きっと、スペアーキーか
何かだろう
私は覚悟を決めたように
扉に近付いた
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