第441話
「涼、私は涼が大好きだよ」
私はゆっくりと、
涼の唇に口づけようとした
だけど、涼は私の体を
強く押した
「辞めろよ…。
俺、本当にお前を
殺すかもしれないんだぞ?」
「構わないよ…。
私、ずっと涼に触れられないなんて嫌だよ」
私はずっと涼に
こうやって触れたかった
好きになったその時から、
涼を自分だけの物に
したかった
今、涼は私の腕の中に居て、
私は強く涼を
抱きしめていた
涼が私の腕の中で、
嗚咽を漏らして
泣いていた
その姿が幼い子供みたいで、
涼に対する愛しさが
増して行く
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