第437話

「大丈夫…。


なんかこの嵐の音、

お化け出るんじゃないかって怖くなって…」



私は布団を握りしめ、

そう言う



家とかよりも、

こう言う旅館とかに

よく出ると、


その手の番組で誰かが

言っていた



旅先で自殺する人が

多いからだろう



それを思い出し、

さらに怖くなった




「お化け出るかもな?


俺、何人殺したと

思ってるんだよ?


すっげー俺怨まれてるんだろうな」



涼はそう言うと、

クックク、と

音をたてて笑う



私はその涼の言葉に

背筋がゾッとして、

笑えない

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