第425話

「悠斗、この子達を302号室迄連れてっいってあげて」



女将さんは、


廊下の向こうから

歩いてくる男性に、


そう言った



その男性は、

私服みたいだが、

従業員なのだろうか?



女将さんがその男性を

下の名前で呼んでいるって事は、

息子さんとかなのだろうか?



そして、一番気になったのは、

その男性が若い事



歳は20代前半くらいで、

この島に来てから初めて、

こんな若い人を見た





「案内するからついて来て」



その男性は、

愛想があまり良く無かった



淡々と、そう私達に告げると、

踵を返して先々歩いて行く



涼も私と同じ事を

思ったのか、


私と涼は顔を

見合わせていた

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