第384話
自分の正体に、
気付いてしまった
もう元には戻れない
本当の俺は、
とても残酷で
哀しい人間なんだ…
俺の中には光なんか無くて、
大きな闇しかない
あの小さなアパートの、
母親の部屋の押し入れの中に、
母親はずっと居たんだな…
それすらも、
俺は忘れていて…
部屋の中が
どれだけ掃除しても、
生ゴミのような
腐敗したような臭いが
消えなかった
今なら、それが何の臭いだったのか、
分かる…
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