第375話

『…なんなのよその目は!

あんた、親に向かってっ』



母親は狂ったように、

声を荒げている





そして…





そして…




俺は、

母親の腕を引っ張って

畳の上に押し倒し、


母親の上に馬乗りになると、

その顔を拳で何度も殴った



暫くして、どれだけ

強く殴っても、


母親が動かなくなると、



首を絞めて殺した



その時の俺の手は、

真っ赤に染まっていた



自分の血だけではなく、

母親の血



母親の顔を見ると、

誰か分からないくらいに、

損傷していた





アイツがやったんじゃなくて



俺が殺した…




その後、母親の死体をどうしていいか分からず、


押し入れに入れたのも、

俺だ




なんで、こんな事を今まで

忘れていたんだ?

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