第368話

『――木村咲さんは、

何か事情が有って少年と

行動を共にしているのか、


それとも、自らの意思で

彼と一緒に居るのか、

分かっていません。


ただ、今も無事で有る事を――』



今ならまだ、

咲は全く関係無いと

言っても、

信じて貰えるだろう



俺が脅迫して、

彼女を連れているのだと…





「私、涼から離れないから」



俺の気持ちを読んだように、

咲はそう言う





「だけど…」



俺がそう言いかけた時、

テレビ画面に、

咲の写真が浮かんだ

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