第351話
俺と咲は、
背中を向け合って眠った
お互い、顔を合わせるのが、
どこか気まずい
それなのに、
俺はまだ咲と
一緒に居たいと思う
振り返れば、
咲がそこに居る
背中に、咲を感じる
もし、もう一度
まともに咲に向き合ったら、
俺は自分を抑え切れずに、
咲を抱いてしまうかも
しれない
こんなに愛しいのに、
もう、触れてはいけない
その代わり、
咲に触れなければ、
きっとアイツは
現れないで済むだろう
それは何の根拠も無く、
ただそう感じるだけだが
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