今頃、警察は俺の携帯電話の電波から、

俺の居場所を

見つけているだろう

そして、それを追うだろう

携帯電話を軽トラックの

荷台に棄てた事によって、

少しでも捜査の撹乱にでもなればいいと思うが、

今回の事件で動員されている捜査官は、

尋常じゃない数だろう

だから、こんな事をしても、

大した意味なんか

無いだろう

どこに警察が居て、

どこに警察が居ないのかも、

分からない

だけど、少しでもいいから

もう一度咲に会いたい

だから、咲に会う迄、

警察に邪魔をされたくない

どうせ、ずっと逃げ切れないのは分かっている

それに、咲を巻き込む気もない

もう一度だけ、

咲に会いたいだけだ

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