第300話
「咲っ」
お母さんのその呼び掛けも
私は無視して
直ぐに2階の自分の部屋へと戻った
最後に見た市川さんの顔は
私の涙を見ても、
表情を全くと
言っていい程
崩さなかった
こんな場面は
見慣れているのだろうか?
それとも、
私も涼が殺したと思っていると
分かっているのだろうか?
見透かされたような目…
やっぱり、
私はあの人が怖い
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