第166話

放課後、いつものように

愛美と下校していると、


自転車置場に涼の姿が

見えた




「愛美、涼と一緒に帰りなよ!

私はユキと帰ろうかな~。

ユキにメールでもしてみる」



私は愛美にそう言うと、

彼女に笑顔を向けてから、

直ぐに背を向けた



振り返った瞬間、

顔の筋肉が緩んだように、

笑顔が消える




「咲…」



愛美は困ったように

私の名前を呼んだが、

それ以上は何も

言って来ない



私は逃げるように、

愛美から離れる

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