第144話
「俺達に気を使ってんのかな?」
俺はそう言うと、
不安な気持ちのまま、
田中に目を向けた
「うん。そうだろうね」
田中にそう言われ、
少しホッとしていた
無理矢理にだが、
咲は俺を避けている訳で
そんな行動をしているんじゃないと、
思おうとした
だけど…
少しすると、
また不安が襲う…
「柏木君食べないの?」
田中は自分の弁当を広げ、フォークを掴んでいる
「今日は何も
買って来てない。
食欲無いんだ…」
俺はそう言うと、
田中から視線を反らした
最近、殆ど何も口にしていない
あまり、食欲が湧かない
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